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「ふたば系ゆっくりいじめ 836 ショート/コメントログ」 なんという正論 -- 2010-05-21 22 20 25 コンビニに募金するなんてとかいはね -- 2010-06-11 15 27 41 いいじゃん。恵んでやれよ。むしろ飼ってやれ。愛でろ。 -- 2010-07-12 23 45 39 ここはいじめSSまとめWIKIなんだから愛でろってのはお門違いだぜ 愛でWIKIのほうに行くことを薦める あとこういったいじめssにでてくるゆっくりは基本的に人間のエゴの塊みたいなもんでな 恵んでやると付け上がるし拾っても不愉快なだけなんよ 愛でるためのゆっくりが欲しけりゃペットショップで買えってなる -- 2010-07-26 19 53 27 愛でるよ。愛情表現は殴る蹴るです。好きだー!!ボゴォ!グチャ! モットユックリシタカッタ… -- 2010-07-26 21 29 56 ゆっくりに愛でる価値なんてこの世で一番無いよ。 -- 2010-08-04 22 36 54 胴付ならいくらでも愛でてやる それはもうあらゆる意味で しかしながら、ゴミを慈しむような寛大な心は私にゃ備わってない 地面に落ちてる饅頭を可愛がるなんて、どうすりゃいいのか分からんからな -- 2010-09-01 02 17 44 胴付きと希少種なら募金してやる -- 2010-09-13 14 29 59 正論だな。 何かのために募金しながら、実際は自分の懐に入れてる一部の連中を思い出してムカついたわ。 人の善意に漬け込む物乞い詐欺師共は潰すに限る。すっきりー! -- 2010-11-12 17 53 50 このお兄さん、良いことしたな -- 2010-12-12 01 36 49 ○い羽根も一部のにんげんさんがお金を搾取してるってうわさがあるよね。 -- 2010-12-12 12 02 43 うわさじゃないよーほんとうなんだよー -- 2011-07-11 00 07 12 このゆっくりは人間の実態を実演で表現してるな -- 2011-09-18 10 23 36 まあ物乞いな分だけゆっくりの方がまだマシだな 人間の場合は詐欺だもんな -- 2011-10-17 00 07 49 胴付きか稀少種なら募金しなくもないんだが……えーき様とかな!! -- 2013-12-11 00 21 01 正論正論正論正論正論 -- 2018-08-26 15 47 52 正論(正論) -- 2019-03-29 21 33 52
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家出まりさの反省 55KB 観察 自業自得 家出 『飼いゆっくりれいむ』おまけ ・『ふたば系ゆっくりいじめ 376 飼いゆっくりれいむ』で登場した元飼いまりさが主役です とはいっても前作は読まなくても問題ないと思います ・本作で出てくるのうかりんは、全員媚薬を飲まされてローターを入れられています そんなそぶりを見せずに働くのうかりんに萌えて下さい 『家出まりさの反省』 D.O 「はぁ・・・、困ったわ。」 人通りの多い町中で特大の溜息をついているのは、 湯栗町に校舎を構える学校、湯栗学園小等部の英語教師、美鈴先生だ。あだ名はめーりん先生。 彼女の溜息の原因は、小5の頃にはDカップを超えていた、この大きな胸が邪魔で邪魔で・・・ というわけではなく、右手に提げているペットキャリーバッグ、その中にいる、彼女の飼いゆっくりだ。 「ゆぅん!さっさとだして、あまあまよこすんだぜ!このくそばばぁ!!」 「あーあ。なんでこんなになっちゃったんだろ・・・。」 このまりさだが、無論元からこんな態度だったではなかった。 ゆっくりには定評のある虹浦町でも最大手のゆっくりショップで買ってきた、正真正銘の銀バッジ赤まりさだったのである。 元気過ぎる点はあったものの、人懐っこく素直で可愛かったまりさ。それがなぜ? 彼女とまりさの出会いは今から2か月ほど前にさかのぼる。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「あぁ~・・・うらやましいわぁ。」 ここは湯栗学園の敷地内にある合宿所・・・のはずが、なぜか職員寮になってしまった建物。 めーりん先生は、その窓のカーテンの隙間から、中にいる人影を熱心にのぞきこんでいた。 視線の先の人物は、学校管理を任される公務ゆっくり、ゆうかりんとふらんちゃん以外で、 唯一この職員寮に住んでいる家庭科教師・優宇河先生だ。 教師内では最年少に近い二人、年の差も一年、バストサイズではめーりん先生がやや優勢。 密かに学園内の人気を二分しているライバル、とめーりん先生が一方的に思い込んでいる相手だったりする。 ちなみに生徒からはそれぞれ『めーりんちゃん』、『優宇河先生』と呼ばれている。 『優宇河先生、さようなら!』 『めーりん、じゃーなー!』 などとあいさつされるたび、めーりん先生は自分の方が生徒と仲良くなれていると思っていたようだが、 両者のキャラクターやら受ける尊敬の度合やらの違いは、これだけでもわかってもらえると思う。 脱線してしまったが、そんな彼女が今羨ましがっているのは、 優宇河先生がぺにぺにを指で弾いて遊んでいる、2匹のまりさについてであった。 「ああ、ゆっくりってあんなに可愛かったのね。 ゆうかりんやふらんちゃんが特別優秀だと思ってたけど、あのまりさ達なんて、拾ってきたって言ってたわ。 生徒たちより言うことよく聞くし、素直でいい子なのよねぇ。ああー、私も欲しわぁ。」 と、いうわけで、その日の夕方ゆっくりショップに駆け込んだめーりん先生は、 くりくりとした瞳のとてもきれいな赤まりさを、給料の1割をはたいて購入したのであった。 「おにぇーしゃんがまりしゃのかいぬししゃんなのじぇ!?ゆっくりおねがいしましゅのじぇ!」 「きゃー!やっぱりかわいいわー!よろしくね、まりさ。」 「・・・ぇすので、銀バッジと言っても、大きくなるまではきちんと躾を・・・あの、聞いてます?」 めーりん先生は、思い違いをしていた。 ゆうかりんやふらんちゃんは特別優秀な上に厳しい訓練と選別を受けてきた、一流の公務ゆっくりなわけだが、 まりさ達にしても生粋の野良としての経験と、その厳しい世界で代々生き延びた賢明さを併せ持った、これまた特別製であったのだ。 加えて言うと、優宇河先生との指導者としての個性の違いにも気づいていなかった。 そして現在。 めーりん先生がすっかり成長したまりさを連れてきたのは、まりさを購入したゆっくりショップである。 「くそばばぁ!とっととだすのぜ!いたいおもいしないとわからないのぜ!?」 「という感じで・・・。」 「いやー、またずいぶんと調子に乗らせましたね。ウチで販売した中じゃ、ちょっと珍しいくらいですよ。」 まりさのお帽子にかつてつけられていた銀バッジはもうない。 銀バッジ登録の更新試験に落ちてしまったためだ。 バッジのあった場所にはうっすらと傷がある以外、なにも存在しない。 「・・・それで、お値段なんですけど。」 「えー、この状態から銀バッジの再調教となりますと、2週間で15万3千円になります。」 「うぇっ!嘘ぉ!」 「赤ゆっくりをゼロから調教するなら、大した手間ではないんですが、もう成体ですしねぇ。 一度人間をなめてしまうと、よほどのトラウマを植え付けないと元の関係は築けないんですよ。」 「いや、だからってこの金額は・・・。」 「それに、調教師だって再調教を専門とする者は少なくて。 相当高度な虐た・・・調教技術がないと心身に、目に見えるような傷を残すこともありますし。 調教を受けるゆっくりの可愛さと命を保証するための、必要な経費だと思ってください。」 「うーーーーん・・・。ちょっと考えます。」 「・・・弱った。いくらなんでも教員がポンと出せる金額じゃないわ。」 「すぴぃー、すぴぴぃー!ゆっくりさせろぉ・・・」 「寝言もゆっくりしてないわね。」 金の問題はもちろんあるが、だからと言ってこのまま放置するわけにもいかなかった。 実は昨日も、食事の用意を少し遅れただけで、授業計画やら教科書解説書やらをうんうんまみれにされたのだ。 その前は携帯電話を浴槽に放り込まれ、、さらに前は優宇河先生の生着替え写真に歯形をつけられた。 「らじぇ・・・らじぇ・・・」 「ん・・・ああ、ウチのまりさにもこんな時期があったわねぇ。・・・らじぇまりさ、5万・・・?」 ゆっくりショップのショーウィンドウには、気の優しそうな赤ゆっくり、しかも帽子に輝くのはキラキラの金バッジだ。 今のまりさより値段は張るが、再調教代ほどではなく、ましてこれから起こるであろう悪行による損害額も考えるとややお得。 そもそもめーりん先生は、ゆっくりに対して癒しを求めていたので、 ゲスまりさからの被害はこれ以上ごめんこうむるところだった。 めーりん先生の頭にはこの時、いくつかの選択肢が浮かんだ。 1.躾失敗の責任は果たすべき。まりさ再調教に15万払う。 2.ゲス化したまりさはこの際諦める。ゲスまりさは保健所行きにして、らじぇまりさ購入。 3.もうゆっくりは飼わない。ゲスまりさはおいしく料理の素材にする。 4.いっそ胴付きとかの賢い希少種を購入してみる ・・・・・・。 めーりん先生は、結局どれも選べず、一番やっかいな道を選んでしまった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− めーりんお姉さんの選んだ道、それは、まりさは飼いつつ、らじぇまりさも購入、という物であった。 とりあえず、ゲス化したまりさの方は自分でしっかり教育しなおすとして、 自分の癒しのために、らじぇまりさを購入。 らじぇまりさの素直な行動を見本にしてもらって、まりさにも反省してもらおうと言う計画でもあった。 そんなもの、上手く行きっこないのだが・・・ これに面白くないのはまりさである。 「らじぇ!らじぇ!」 「ほーら、いい子ねー!あまあまあげるからね!」 「らじぇ!!」 「(ゆぎぃぃぃぃ・・・あまあまはぜんぶまりさのなのにぃぃいぃ!!)」 「はーい!ボールさん投げるから、取ってくるのよー!『ぽーい!』」 「らじぇ!らじぇ!」 お姉さんが放り投げたピンポン玉を、ぽにょぽにょと跳ねて追いかけるらじぇまりさ。 その前に、まりさが立ちはだかる。 「ゆぎぃぃいいい!!このぼーるさんは、まりさのおもちゃなのぜぇぇええ!!」 「らじぇぇぇ!?」 「こらっ!まりさ!オモチャを独り占めしちゃだめでしょ!!」 「なんでそんなこというのぜぇぇえええ!?」 夜寝る時も、これまではまりさの定位置だった、めーりんお姉さんの胸元にはらじぇまりさがいる。 「そこはまりさのすーやすーやぷれいすなのぜ!!さっさとどくのぜぇぇ!!」 「らじぇぇぇ!?らじぇ・・・」 「こらっ!!まりさはお姉さんなんだから、自分のベッドで寝なさい!」 「ゆぎぃぃぃぃいいいい!!」 これまで、自分の言う事を聞く奴隷だったお姉さんが、今では新入りの赤まりさの奴隷になってしまった。 しかも、自分だけのあまあまも、自分だけのおもちゃも、自分だけのゆっくりプレイスも、全部侵略されていく。 まりさの中に蓄積されていく不満、不安。 そしてある日、そんな生活はついに破局を迎えたのであった。 パリンッ!! 「ゆぴぃぃぃぃいいい!!」 「ゆゆっ!?なんなのぜ!?」 らじぇまりさが子ゆっくりサイズにまで成長した頃、その事件は起こった。 らじぇまりさが、花瓶を倒して割ってしまい、その破片であんよを切ってしまったのである。 らじぇまりさも赤ゆっくりの頃はさほど行動的でもなかったが、子ゆっくりまで育った事で、 家の中全体を歩き回れるほどの体力もつき、好奇心もそれに合わせて大きくなっていっていた。 ゆっくりの飼い主が一番怪我に気をつけなければいけない時期である。 行動範囲が広がったことではしゃぎまわる子ゆっくりは、家の中の家具でも物でも、何でもいじりまわす。 その危険性を一つ一つ教えてやり、危ない目に合わないように教育することは、飼い主の重要な仕事の一つなのだ。 「らじぇぇぇぇ・・・いぢゃいのじぇぇぇ・・・」 「ゆわぁぁ。いたそうなのぜぇ。ぺーろぺーろ。」 日頃の恨みはともかく置いておき、傷をなめてやるまりさ。 そこに、騒ぎを聞いためーりんお姉さんが駆けつけてきた。 「うわっ!まりさ、何やってるの!」 「ゆゆっ!?このちびが、かびんさんをわったのぜ!けがしてるのぜ!」 割れた花瓶、あんよを切ったらじぇまりさ、側にいるまりさ・・・ 残念ながら、めーりんお姉さんの出した結論は、まりさにとって最悪の物であった。 「嘘ついちゃだめでしょ!!まりさはおねえさんなのに、おちびちゃんのせいにするの!?」 「・・・ゆぎぃぃいいいい!!なんでしんじないのぜぇぇえええ!!」 自業自得ではあるが、少々酷な仕打ちではあった。 そしてこのめーりんお姉さんの態度は、不満をため込んでいたまりさに対して、最後のひと押しとなってしまったのであった。 「ゆぎぃぃぃいいい!!!もうがまんできないのぜぇぇええ!!」 「まりさ!?」 「どれいのばばぁがどんなにあやまっても、もうゆるさないのぜぇええ!!もうにどとかおもみたくないのぜぇぇええ!!」 「ちょっ・・・まりさ!!」 まりさはそう叫ぶと、たまたま半開きにしてあった、庭に面した窓から外に飛び出していった。 ちなみに、不用意に窓を開け放しておかないのは、ゆっくりのみならずペットの飼い主の基本的な注意点である。 「まりさ、待って・・・!!」 めーりんお姉さんも庭に飛び出したが、 まりさはすでに、庭の生け垣の隙間から外に飛び出しており、姿を完全に消していた。 周囲を見渡しても、まりさの気配はすでにない。 「・・・どうしよ・・・」 こうして、まりさはめーりんお姉さんを見放し、自分は自由な外の世界へと羽ばたいていくことにしたのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− まりさは、おうちを飛び出すと、好奇心の赴くままに町中を練り歩いた。 これまでペットキャリーバッグの中から見ていた景色。 それが今では自分のあんよの届く場所にあるのだ。 それにしても、と思う。 「ゆふーん。まりさがいちばんゆっくりしてるのぜ!どいつもこいつもゆっくりしてないのぜ!」 町中は、ゆっくりで溢れていた。 電柱の影に、裏通りに、ビルの隙間に、どこを向いても、どこの行っても視界にゆっくりが存在しないことは無い。 だが、その一匹として、まりさのゆっくりっぷりにかなうものはいなかった。 薄汚れたリボン、虫や草のクズがついたお帽子、あんよは黒ずみ肌は黒ずみ汚れている。 生まれたての赤ゆっくりですら、まりさの清潔さにはかなわないであろう。 まりさは、それが飼い主の保護と努力によるものであることを気付いてはいない。 町中を歩いているうちに、小さな広場にたどり着く。 そこにもまた、ゆっくり出来ていない野良ありすの一団がいた。 「みゅほぉぉ!!みゅほぉぉぉ!!」 「おちびちゃん!それじゃあとかいはになれないわよ!!」 「ゆぅん。むぢゅかしいわぁ。」 「よくみててね!・・・むほぉぉぉぉおおおお!!!」 「しゅ、しゅごいわ・・・おにぇーしゃん、とってもとかいはにぇ・・・」 「(なにやってるのぜ・・・きもちわるいのぜ。)」 一方、都会派教育中のありす達もまりさに気がつく。 「ゆぅ、あのまりしゃ、とってもとかいはにぇ!しゅっきりしちゃいわ!!」 「・・・だめよ。あのまりさはゆっくりできないわ。」 「ゆぅぅ?どうしちぇ?」 「あのまりさ、きれいすぎるわ・・・きっと『すてられゆっくり』よ!」 「ゆぅぅぅ?」 「うふふ。おちびちゃんにも、そのうちわかるわ。でも、これだけはおぼえておいてね。 『すてられゆっくり』は、とってもゆっくりできないのよ。」 「わきゃらにゃいわぁ・・・」 その会話は、まりさの耳(?)にも届いている。 「ゆっくりしてない『のら』が、なにいってるのぜ!へんなこといってたら、ゆっくりできなくしてやるのぜ!!」 「ゆぁぁあああん!ゆっくちできにゃいわぁぁ!!」 「おちびちゃん、もういきましょう。ゆっくりできなくなるわよ。」 都会派ありすは赤ありすを連れて広場を去りながらも、まりさの方をチラリ、と一瞥した。 都会派ありすだけではなく、野良の成体ゆっくりは皆知っている。 飼いゆっくりは、野良とは比較にならないほど清潔な肌と飾りを持っていることを。 だが、飼い主を連れずに町を歩いている、飾りにバッジをつけていないゆっくりは、『捨てられゆっくり』であることを。 『捨てられゆっくり』は、初めのうちは美ゆっくりだが、無能で、ゲスで、人間さんにもゆっくりにも迷惑ばかりかける。 下手に近づくと、自分達だってロクな目に合わない。 だから野良ゆっくりは、『捨てられゆっくり』からなるべく距離を取り、無視するようになったということを。 まりさはそんなことなど、うかがい知るはずもない。 先ほどまでありす達がぺにぺにをしごいていた土管の上で日向ぼっこをしながら、 新しい奴隷になる人間を探さなければ、などとぼんやり考えていた。 まりさは、運がよいゆっくりだったのであろう。 本来はまずあり得ないほどの希少なチャンスが、この、昼寝中のまりさの元に転がり込んできたのであった。 「お、野良にしちゃ、キレイなゆっくりだな。」 「ゆぅん!とってもゆっくりしてるね!!」 「すーや、すーや・・・ゆゆっ!?なんなのぜ!」 突然日陰になったのを不審に思って目を開けると、まりさの前には一匹のれいむを連れた、 眠そうな顔をした人間さんが立っていた。 「お前、野良?」 「ゆゆっ!?まりさをそこらののらといっしょにすんななのぜ!!」 「ふーん?まあ、どうでもいいか。バッジ無えし。」 「なにいってるのぜ?」 「いやな、ウチのれいむが一匹じゃ寂しいってな。お前、このれいむと結婚するなら飼ってやるけど。どうだ。」 「れいむも・・・かっこいいまりさと、ずっとゆっくりしたいよぉ。」 「・・・・・・。(ゆぅぅ、まぬけそうなにんげんさんなのぜ。このれいむもばかそうなのぜ。ちょうどよかったのぜ。)」 「・・・ダメならいいや。じゃあな。」 「ま、まつのぜ!ゆふん!そんなにまりさをかいたかったら、かわせてやってもいいのぜ。」 「ゆっくりー!まりさ、ずっとゆっくりしようね!」 「ゆん!なかなかゆっくりしたれいむだから、とくべつにすっきりしてやってもいいのぜ。」 「・・・なんでもいいや。んじゃ、俺の家に行くぞ。」 こうしてまりさは、野良生活に堕ちない最後のチャンスを手に入れたのであった。 「ゆぅぅ~!とってもはやくてきもちいいのぜ~。」 自転車に乗せられて、人間さんの家までの快適な旅を終えたまりさは、 広大な畑の端にある林に囲まれた、古風な木造家屋の庭に案内された。 庭はゆっくりにとってはなかなか広く、草は短く刈り込まれ、庭の柵の向こうには林も広がっている。 まりさも先祖をたどれば、森や山の中で生活していたゆっくりである。 自然に近い環境に囲まれ、何やら胸躍る物を感じていた。 「ゆふぅぅうん!とってもゆっくりしてるのぜ~!きにいったのぜ!」 「そうか。なら良かった。んじゃ、れいむと仲良くやってくれ。」 なんだかんだ言っても、新生活に不安のあったまりさであったが、 あまりにもすんなり事が運んだので、増長するのも早かった。 「ゆぅ~ん、まりさ。すーり、すーり。」 「ゆへぇぇ!いいからとっととまむまむをむけるのぜぇ!『ぼよぉぉおん!』」 「『ごろんっ』ゆぅ!?もっとゆっくりしてぇ!」 「しったこっちゃないのぜ!まりさのぺにぺにをおみまいしてやるのぜぇ!!」 ずぼぉっ!ずっぽずっぽずっぽずっぽ・・・ 「ゆぁーん、いだいぃぃぃい!らんぼうすぎるよぉ。もっと、ゆっぐりぃ!」 「ゆっふっ!ゆっゆっゆっゆっゆっゆっすっきりぃぃぃいいい!」 「ずっぎりぃぃ。」 まりさにとっても初体験である。 れいむは野良程薄汚れていなかったこともあり、まりさから見てもそこそこ美ゆっくりだった。 かねてから興味のあった『すっきりー』の味は、なかなか満足できた。 ともあれ、これで初すっきりーも終え、まりさとれいむは立派なつがい(笑)。 まりさも晴れて飼いゆっくりに復帰である。 「ひどいよまりさ・・・」 「ゆふぅ。ひとしごとおわっておなかがすいたのぜ。にんげんさん、とっととごはんをもってくるんだぜ!」 まりさは、奴隷である人間さんに、当然の権利としてご飯を要求する。 だが、人間さんの態度は、まりさの望むものではなかった。 「その辺のを適当に食え。」 「ゆゆ!?なにいってるのぜ。ゆっくりふーどさんなんて、どこにもないのぜ。」 「草があるだろ。」 「な・・・なにいってるのぜぇぇ!くささんはごはんじゃないのぜ! ふーどさんがないならけーきさんでもいいのぜ!はやくもってくるのぜ、くそじじぃ!」 「ゆぅ。なにいってるの?おにーさんにあやまってね。くささんはおいしいよ。むーしゃむーしゃ。」 伴侶のれいむは、当然と言うようにそこらの雑草をむしゃむしゃ食っている。 「ゆぎぃぃぃいい!もういいのぜ!はやくおうちにいれるのぜ!べっどですーやすーやするのぜ!」 「そこに家ならあるだろ。」 「な・・・なにいってるのぜぇ!これはごみばこさんなのぜ!くさくてきたないのぜ!」 「ひ、ひどいよまりさ!おにーさんがれいむにくれた、ゆっくりできるおうちだよ! それに、れいむがいっしょうけんめいおそうじしたんだよ!ゆっくりあやまってね!」 伴侶のれいむは何の違和感も持たずに、 まりさが以前住んでいためーりんお姉さんのおうちでは生ゴミ用のポリバケツとして使われていた、 文字通りのポリバケツの中にモソモソと潜り込む。 まりさの態度に、人間さんの表情も曇る。 人間さんにとってゆっくりと言えば、文句を言わずに生ゴミを食べ、 花壇用の肥料としてうんうんを生産するコンポストなのだから、それも当然だろう。 この時点ですでにまりさは、人間さんにとって有益な『コンポスト』から、必要のない『モノ』になり下がっていた。 「・・・いいよ別に。文句があるなら勝手に出ていけば。」 「ゆふん!まったく、ばかなじじぃとゆっくりしてないごみれいむのほうが、このおうちからでていくのぜ! ゆっくりしたまりささまが、とくべつにこのおうちをつかってやるのぜ!」 だが、まりさは、その人間さんの空気の変化に気付かない。 当然と言わんばかりに人間のおうち明け渡しを要求する。 以前の飼い主であるお姉さんの時は、カッとなって自分からおうちを出ていってしまったが、 考えてみれば、まりさがおうちから出ていくというのはおかしいのだ。 「ふーん・・・。れいむ、どうやら一緒に暮らすのは無理そうだが。」 「ゆぅぅぅぅ・・・ゆっくりできないまりさだよぉ。」 「おぼうしかえしてね!まりさのおぼうし・・・ゆぁぁああ!!おぼうしなげないでぇぇぇえ!!」 「子供は大事に使ってやる。二度と帰ってくんなよ。じゃあな。」 ぽーい・・・ 「おぼうしさん、ゆっぐりおりでぎでぇぇぇぇ・・・・・・」 まりさがおうち強奪宣言をして2分後、人間さんはまりさのお帽子を取り上げ、フリスビーの要領で畑に放り投げた。 そして、まりさがお帽子にたどり着いた頃には、人間さんのおうちの玄関は固く閉ざされていたのであった。 それは、まりさが、今度こそ本当の意味で『捨てられゆっくり』になった瞬間であった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− だが、まりさは人間さんのおうちの玄関が閉ざされたことを確認する機会はなかった。 なぜなら、まりさがお帽子に追いついた、作物も収穫済みの畑のど真ん中で、 ちょうど森から下りて来たのであろうゲスゆっくりの集団に鉢合わせしていたからである。 「いいからだしてるわぁ。」 「おぼうしもぴかぴかだよー。」 「ちょうどたまってたみょん。」 集団は、ゲスありす、ゲスちぇん、ゲスみょん。 その視線は、いずれもまりさを品定めするように、お飾りからあんよまで舐め回すように動いている。 「な、なんなのぜ!まりささまにたてつくきなのぜ?」 だが、まりさの虚勢など何の意味も持たなかった。 「ゆっぎ『わかるよー』はなすのぜぇ!はな『うごいたら、いたいいたいだみょん。』ゆっぎゅぅぅ・・・。」 背後からありすとちぇんに抑えつけられ、みょんには鼻先(?)に棒を突き付けられた。 これまで甘い世界で言うことをなんでも聞く人間さんに守られていたまりさの抵抗など、 有能無能問わず、野生に生きるゆっくりにとって何の意味も持たなかった。 そして、 「むほぉ。きれいなまむまむねぇ。ありすがとかいはのあいをあげるわぁ!」 「ゆっへっへぇ、わかるよー。ちぇんたちにものこしてねー。」 「たっぷりかわいがってやるみょーん。」 「やべでぇぇぇええ『ずぷっ!』ゆぴぃぃぃいいいい!!」 「むほぉぉぉぉおおお!!とってもとかいはな、まむまむねぇぇえええ!!ずっぎりいいい!!」 「ゆひぃぃぃ!ずっぎりぃぃぃぃ・・・」 「とってもとかいはなすっきりーだったわ!まりさったらとってもいんらんね!」 「まりさのばーじんがぁぁ・・・ゆぁぁ・・・」 こうしてまりさの、まむまむによる初すっきりーは、まりさ自身がれいむに対して行ったのと同様、 ムードとは無縁の物となった。 そして、望まぬすっきりーにより、にんっしんしたまりさは瞬く間にボテ腹になる。 「ゆぅぅ・・・まりさのおちびちゃん・・・」 だが、れいぱーによるれいぽぅが、この程度で終わるはずもない。 「むほぉぉおお!!2かいめよぉぉぉおお!!」 「や、やべでぇぇぇええ!!おぢびぢゃん、ゆっぐりぢぢゃうぅぅぅううう!!」 どすっ!! 「むほびゅぅっ!!」 そのとき、ありすの側頭部に突然衝撃が走った。 衝撃により吹き飛ばされたありすは、まりさのまむまむにぺにぺにを残して、 2メートルほど先まで転がり、失われたぺにぺにの付け根を眺めて茫然としている。 そこには一人のお兄さんがいた。 人間から見れば、とてもお兄さんとは言えない。 おそらく50代ではあろう、頭髪がすっかりはげ上がり、 無精ひげがうっすらと伸びる顔には深いしわが刻まれている。 服装もスーツがすっかりくたびれて、猫背気味の姿勢と合わせて疲れたような印象を受ける。 お兄さんは、丸見えになったありすのあんよに容赦なくつま先蹴りを浴びせる。 ドスッドスッドスッドスッドスッドスッ! 「ゆぴぇ!び!ぴゅ!ぶ!びゅ!びっ!」 しゃべらせる暇も与えず、しかも殺してしまわないように蹴り続ける。 3分ほどひたすら蹴る音と、ありすの『げびゅっ!』という叫び声だけが響き続けた。 お兄さんの足が止まった頃には、微かにうめき震えるボロ饅頭となったありす。 レイプを邪魔されたと思ったらこの有様で、何が起きているのか理解できずに、残る2匹のゲスはそれを茫然と見ていた。 そして、それは明らかな失敗であった・・・ お兄さんはありすの処置を終えて2匹の方を振り向くと、 「ゆ・・・ゆっくりしていってねー・・・」 「ゆっくりしてみょーん・・・」 表情一つ変えることなく、 残り2匹にもありすと同じ仕打ちを与えたのであった。 「びゅ・・・ぴぅ・・・・・・」 10分後、あんよをぐしゃぐしゃに蹴り潰された3匹のゲスが、まりさの目の前に転がされていた。 お兄さんは、虫の息の饅頭達から飾りを取ると、両手でぐしゃぐしゃと丸め、靴にこびりついた餡子をふき取り、 ゲスありすの元ぺにぺにの傷跡にねじ込んで、まりさの方を振り返った。 「あ・・・ありがとうなのぜ、おにいさん・・・。」 お兄さんと呼ばれたオッサンは、表情一つ浮かべずまりさを眺めていたが、 やがてまりさを両手で抱えると、一言も発することなく自分の家へと帰って行ったのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ゆぅ~・・・こわかったのぜぇ・・・。」 お兄さんのおうちの地下は、広さ8畳ほど、打ちっぱなしコンクリートの壁と床で、天井には照明1つ、 机が一台あるだけの、簡素な部屋であった。 「でも、やっぱりまりさはえらばれたゆっくりなのぜ!」 お兄さんは、まりさが手も足も(?)出なかったゲス達をボロ饅頭に変えてしまった恐ろしい人間さんだったが、 まりさを助けてくれたということは、どうやらまりさの奴隷希望ということらしい。 「ゆっくりできないすっきりーだったけど・・・おちびちゃん・・・」 すっかり大きくなってしまった自分のお腹を眺めるまりさ。 まりさは父親になることが望みであったので、2重の意味でショックだったが、 そうは言っても、にんっしんした以上、おちびちゃんに罪は無い。 まりさは自分が腹を痛めて産む以上、おちびちゃんをゆっくりと育てる決心をしていた。 このあたり、まりさは飼いゆっくりとして品種改良された、良餡のゆっくりではあった。 「ゆぁぁぁ、おぢびぢゃん、うばれるぅぅぅうううう!!」 それから2時間後。 早くもまりさは産気づいた。 通常であれば、にんっしん期間の短い植物型出産でも数日はかかるのだが、 れいぽぅされた場合極端ににんっしん期間が短くなるという性質がゆっくりにはある。 望まぬすっきりーによって異物と判断された精子餡を、一刻も早く体外に出そうとする防衛機能によるものと言われているが、 実際のところはよくわかっていない。 「ゆっぎっぎっぎっぎぃぃぃぃいいい!!ゆっぐぢうまれでねぇぇえええ!!ゆっ!」 しゅぽーん!べしょっ!! 「ゆ、ゆ、ゆぅ、・・・ゆっくちちちぇっちぇにぇ!!」 「ゆぅぅぅううう!!ゆっぐぢぢでいっでねぇぇ!!」 こうして、胎生にんっしんにしては早すぎる出産ではあったが、 新しい命、一匹の赤まりさが誕生したのであった。 「ゆっくちちちぇいっちぇにぇ!!ゆっくち!ゆっくち!」 「すーり、すーり!しあわせー!」 「しゅーりしゅーり!ちあわちぇー!」 ぎいっ・・・。 「「ゆゆっ?」」 そのときちょうどよく、お兄さんが部屋に入ってきた。 「おにーさん!まりさのおちびちゃんがうまれたのぜ!おいわいにあまあまをもってくるのぜ!たくさんでいいのぜ!」 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!」 だが、お兄さんの返事は無かった。 返事の代わりにまりさ親子に向けられたのは、お兄さんの両手。 その両手は、そっとまりさ親子のお帽子を掴むと、しゅぽんっと頭からお帽子を奪った。 「ゆ・・・くち?」 「ゆ!?やめるのぜ!まりさとおちびちゃんのおぼうし・・・」 返事は無い。 お兄さんは、机の上に赤まりさのお帽子を置くと、まりさの大きなお帽子を両手で持ち、 ・・・びりっびりびり・・・ その黒く美しく輝くお帽子を、真っ二つに引き裂いた。 「ゆっ?ゆっ、ゆっ・・・ゆぁぁあああああ!!おぼうじがぁぁあああ!!」 ・・・びりっ・・・ 真っ二つに裂かれたお帽子は、さらに縦に引き裂かれ、4本になる。 「ゆぁぁあああ!!」 ・・・びりっ・・・びりっ・・・ 4本に裂かれたお帽子は、さらに縦に引き裂かれ、8本、16本の短冊になっていった。 「ゆっ・・・ぎ・・・」 「ゆぁーん、おきゃーしゃんのおぼうちー。」 まりさの目の前に置かれたのは、もはやお帽子であったかどうかもわからない、短冊状の黒い布。 ついさっきまでゆっくりしていた、まりさの黒く輝くお帽子は、永遠にその姿を失ったのであった。 「おぼうし・・・ゆっぐぢ・・・」 まりさは必死で組み立て、元の形にしようとするが、当然治るはずはない。 そして・・・ 「ゆぁーん!まりしゃのおぼうち、ゆっくちさせちぇー!」 ・・・びりびりびり・・・びりびり・・びり・・・・ 赤まりさのお帽子も、まりさのお帽子と同じ運命をたどった。 「おぼうしさん、ゆっぐぢ・・・ゆっぐ・・」 「ぺーりょ、ぺーりょ・・・どうしちぇ・・・」 必死で組み立て直し、ぺーろぺーろしてくっつけようとがんばっても、 そんな方法で破れたお帽子が元に戻るはずもなく、はらりと崩れ、元の黒い紐になる。 お兄さんは、そんなまりさ達の姿を机に腰掛けてしばらく眺めていたが、 やがて腰を上げ、まりさ達の元に戻ってきた。 「じじぃ・・・ゆっぐぢ、おぼうじ・・・もどにもどぜぇ・・・」 「ゆぁーん、ゆっくちさせちぇー。」 その声を聞き入れたのか、お兄さんは、まずまりさのお帽子だった黒い紐をまとめて拾い上げる。 だが、その後とった行動は、まりさが奴隷に命令した通りのものではなかった。 ・・・しゅるっ・・ぎゅっ!・・・しゅる・・・ 「な、・・・なにしてるのぜ?」 まりさの目の前で、黒い紐の束は先端同士を結び付けられ、一本の細長い紐になっていった。 「そんなのいいから、さっさともとにもどすのぜぇぇええ!!」 ぽよん、ぽよん、とお兄さんの足に体当たりするが、全く反応は無い。 やがてまりさのお帽子が一本の長い紐に変わり、赤まりさのお帽子も、同じく一本の長い紐になった。 「ゆぅぅ・・どうしちぇ・・・」 「ゆがぁぁあああ!!もどにもどぜぇぇええ!!」 ぽよんっ!ぽよんっ! そして、お兄さんの足に体当たりするまりさと、ひたすら泣き続ける赤まりさの目の前で、 まりさの帽子であった紐の先端に、ライターで火がつけられた。 「ゆびゃぁぁああああ!!ゆっぐぢぎえでね!ゆっぐぢぎえでぇぇええ!!」 とっさにあんよで火を踏み、もみ消すまりさ。 じゅっ!! 「ゆびぃっ!!」 火は消えたが、あんよの一部は焼け、饅頭皮の焦げるにおいが部屋に広がる。 そして、火が消えた次の瞬間には、帽子紐の反対側の先端に、ライターで火がつけられていた。 じゅぅ!「ゆぴぃっ!」じゅっ!「ゆぁぁっ!!」じゅぅ!「ゆぎぃぃ!!」 一方の先端の火を踏み消すたびに、反対側の先端に火がつけられる。 あんよはみるみる焼け焦げていき、歩行能力は失われていく。 そして、まりさがもはや這うことしか出来なくなった頃、まりさのお帽子を材料とした長い紐は、 床に一筋残された煤以外、跡かたもなく焼き尽くされたのであった。 「ゆ・・・あ・・・まり、さの・・・おぼうぢ・・・」 そして、赤まりさの帽子も当然、その運命を共にすることになる。 シュボゥ・・・ 「ゆぴぃぃいい!!まりしゃのおぼうち『じゅっ』ゆぴぃぃぃ!!」 1つ違うことと言えば、赤まりさのあんよは余りにも薄すぎ、火を踏み消すこともできなかった事だけ。 「おきゃあしゃぁぁん!まりしゃのおぼうち!おぼうちぃぃー!」 「ゆ・・・ぎ・・・おぢびじゃ・・・」 まりさのあんよは、赤まりさの叫びに突き動かされながらも、わずかに這い進むことしかできなかった。 燃え上がる赤まりさのお帽子、かつてお帽子だった黒い紐までたどり着くことは、ついにできなかったのであった。 「ゆぁぁーん!まりしゃのおぼうちがぁぁ!!ゆぁぁーん!!」 「ど・・・ぢで・・・」 そして、最後までお兄さんからの返答は帰ってくることがなかった。 それから30分後、まりさ親子は、先ほどまりさがゲスゆっくり達に襲われた場所に持ってこられ、 その場に放置されたのであった。 「おきゃーしゃん・・・」 「・・・なに、・・おちびちゃん・・・」 「・・・どうしちぇ・・・」 「・・・・・・。」 まりさには、自分がなぜ奴隷である人間さんに、こんな酷い目にあわさせられるのか、未だに理解できなかった。 ただ一つ確かな事は、まりさ親子があの人間さんによって、 今なお周囲に放置されたままうめき続けるゲスゆっくり達と、平等に扱われたという事だけであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− あれから川沿いの木の根元で一夜明かしたまりさ親子。 お帽子を失った喪失感を埋めるため、まりさは牛丼容器、赤まりさは卵の殻をかぶっているが、 正直言って慰めにもならなかった。 この頃になるとまりさも、赤まりさの献身的なぺーろぺーろでどうにか歩ける程度に回復していた。 しかし、一息ついて見ると体に力が入らない。 まりさは、家出して以降一度も食事をとれていないことに気付いた。 「ゆぅぅ・・・おちびちゃん、まりさはごはんをとってくるのぜ・・・ここでまっとくのぜ。」 「ゆぅ、ゆっくちりきゃいしちゃよ。」 実のところ、赤まりさはとっくに飢えの限界を越えており、 夜の間は木の周囲に生えていたコケや雑草をむーしゃむーしゃして食いつないでいた。 まりさにとっては不本意であろうが、赤まりさの舌は親より遥かに野生向きに矯正されつつあったのだ。 一方、そんなことは知らないまりさは、なんとか(自分基準で)ゆっくりした食べ物を探しに、 再び畑の方へとやって来ていた。 昨日の一件で、人間さんに下手に頼ると危険であることを叩きこまれたまりさ。 そうなってくると、まりさが知っている食べ物で、この周囲に確実にあることが分かっているものは、 一つしかなかった。 畑のお野菜である。 畑と言っても、まりさがゲス達と出会ったあたりの畑は、現在収穫済みで野菜が見当たらない。 そんなわけで少し遠くまであんよを運んでいると、明らかにゆっくり達のものと思われる怒声が聞こえてきた。 お帽子が無い今、他のゆっくりに出会いたくないまりさは、草むらに身を隠しつつ近づいてみる。 視線の先には、体高3mを超えるドスまりさがいた。 その周囲には、100匹は越えるであろう成体ゆっくりと、さらに数倍の数の子・赤ゆっくりがいる。 そして、群れに対面しているのは、一匹の胴付きのうかりんであった。 「お野菜さんを独り占めするゆうかりんは、ドスがせいっさいするよ!!」 「せいっさいするよ!!」×500 「ゆぅぅ~困ったわ。ゆうかは、独り占めなんて・・・」 「独り占めしないって言うなら、お野菜さんをちょうだいね!全部でいいよ!!」 「ぜんぶでいいよ!!」×500 「しょうがないわ・・・ドス、みんなもゆうかについてきて。」 「ゆわーい!おやしゃいしゃん、むーちゃむーちゃできりゅにぇ!」 「わきゃるよー!」 「ゆっくち!ゆっくち!」 どうやら、ドスの群れの交渉は成功したようであった。 まりさも、本来ならばあの群れについていきたいところではあったが、 お帽子が無い以上群れに紛れ込むのは難しい。 しょうがないので、とりあえずお野菜を置いてある場所を探るのと、 もし何個かお野菜を落として行ってくれたらそれを拾って帰ろうということで、まりさも群れの後をそっとつけていった。 のうかりんに連れられて畑の中の道を進むドス一行。 一行はやがて、そこそこの広さがある貯水池に通りがかった。 「このあたりでいいわ。」 のうかりんが、ふと立ち止まる。 「ゆ?お野菜さんが無いよ?早くお野菜さんをちょうだいね!」 「ちょーだいね!!」×500 だが、ドスの質問に対する返答は無く、のうかりんは、サッと右手を上げた。 そして、その合図と同時に、ドスの帽子がふわりっと宙に浮かびあがった。 「ゆぁぁ~!ドスのおぼうし!戻ってね!降りてきてね!!」 宙をひらひらと舞うドスの巨大なお帽子。 それは、風のせいなどではなかった。 注意深く周囲を見れば、ドス一行のはるか後方に、釣竿を手に持ったのうかりんがいるのが分かるはずだ。 手品のタネは簡単なモノだ。 ドスのお帽子を釣り針でひっかけて、釣り上げてやったわけである。 ドスのお帽子は、そのままドスからつかず離れずでヒラヒラと舞い続け、貯水池の真ん中に立てられた杭にひっかけられた。 「よかったよ。ドスのお帽子帰って来てね。」 だが、ドスとて所詮は饅頭だ。 ちょっとした雨くらいなら耐えられても、長時間水につかれば当然ふやける。 池の真ん中まで来て、帽子を杭から外している間に、程よくドスのあんよはふやけきっていた。 「どぼじであるげないのぉぉぉおおお!!」 あんよがふやけきり、気付いた時には方向転換すら出来なくなっていたドス。 のうかりん達にとっては、全てがいつも通りの作業である。 「どうしてまわりに、さくさんがあるのぉぉぉおお!?」×500 いつの間にか数匹ののうかりんが音も無く駆けつけて、折りたたみ式の柵で群れのゆっくり達を囲い込んでいる。 子・赤ゆっくりは柵の間を通り抜けられるが、そのさらに周囲を目の細かい網で囲いこんで、逃げられないようにしている。 明らかに成体と子ゆっくり以下を振るい分けする意図があった。 「ゆぁぁあああ!!やめてね!ゆうかりん!ドスに変な事しないでね!!」 ドスも当然、そのまま貯水池の中で溶かし殺したりはしない。 水を汚染されると厄介だ。 のうかりんは魚屋が使う胴付き長靴をはいて、ドスパークを受けないよう、ドスの後方から近づく。 「ゆぎゃぁぁあああああ!!ゆうかりん!!何ずるのぉぉおおお!!?」 そしてそのまま、特大のケーキナイフを使っての、ドスの後頭部から解体作業が始まった。 「ゆぎゃぁぁぁあああああ!!!どずのあんごさん、どらないでぇぇぇえええ!!」 ドスは後頭部を切り開かれ、餡子を10cm角のブロックにされて取りだされていく。 その作業速度は、手慣れている事もあり、人間のゆっくり解体職人並みにスムーズだ。 切り出された餡子は、バケツリレーの要領で貯水池の外まで運ばれると、猫車につめかえられ、肥料置き場に運ばれていく。 「ゆ・・・びゅ・・・ぎ・・・・・・」 ドスは、それから10分と経たないうちに意識を失い、30分後にはこの世から姿を消した。 「おーい。のうかりん。お仕事の調子はどうだ?」 「L田さん。ドスの処理は終わりました。他も大と小で分別終わってます。」 「うんうん。相変わらず手際いいねー。そんじゃ、大は肥料ね。小はのうかりん達のおやつにしていいから。」 「ゆーん!」×15 「あ、それじゃ、一番働いてくれたのうかりんには先にご褒美ね。」 「ゆぁ・・・ふぁん・・・まだおひるれしゅよぉ・・・」 「たまには、みんなの前ってのも・・・いいだろう?」 「ゆはぁん・・・」 「ゆぴぃぃぃいいい!!ゆっくちたしゅけちぇ~!」 「はいはーい。ゆうか達が美味しく食べてあげるからね~!」 「ゆぁぁ~ん、ゆっくちさせちぇ~!」 「やめてね!おちびちゃんがいやがってるよ!」 「安心してね。おちびちゃん達の苦しむ姿は見ずに済むから。」 「やべ『ぐしゃっ!』びぇ・・・」 まりさは、目の前の光景に戦慄していた。 自分が弱い事など自覚していないまりさでも、さすがにドスとの力の差位は理解している。 そのドスが、目の前で為すすべなく解体されていった。 また、自分と同程度の体格の成体ゆっくり達が、のうかりんに手も足も(?)出ずに餡子ペーストに変えられていく。 そして、その地獄絵図を作っているのうかりん達を指揮しているのは・・・まりさが奴隷と思っていた人間さんであった。 しばしの間放心状態だったまりさは、無意識のうちに体を揺らしてしまった。 その、草むらを揺する音がした次の瞬間、人間さんに激しく愛撫されていたのうかりんの右手から、閃光が走った。 しゅっ!! 「ゆっ!?」 しゅこんっ!! 閃光は、そのまま30mほど離れた茂みに潜んでいたまりさのお下げをかすめた。 まりさがぎこちなく後ろを振り向くと、 まりさの後方には、引きちぎられたお下げを貫き地面に突き立った鎌があった。 「まだ野良が隠れてるわ!!」ピッピーー!! 笛の合図とともに、周囲の畑から各々農具を手にしたのうかりん達が包囲に走る。 その動きは、統率された軍隊そのものであった。 「ゆぁぁぁああああ!!!」 まりさは、それでも何とか逃げ切ることに成功した。 群れに同行せず、一匹だけだったのが良かったのであろう。 ただし、その逃亡劇は、土と汚物にまみれ、泥水をすすり、一晩中眠ることも許されない悲惨なものではあったが。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− めーりんお姉さんの家を離れて数日しか経っていないが、すでにまりさは満身創痍、当初の余裕は完全に失われていた。 まりさは、食事も取れず、体は泥だらけ、お帽子もお下げも失い、 同行しなかったおかげでなんとか被害を免れた赤まりさ以外は、無事な部分などかけらほども残されていなかった。 これも赤まりさが、賢く周囲の草や木の枝を集めて即席の隠れ家を作ったり、 自主的に雑草などを食べてくれていたからこそではあったが。 「ゆぅぅ・・・このままじゃ、ゆっくりできないのぜ・・・」 「おきゃーしゃん、ゆっくちしちぇにぇ。いもむししゃんたべりゅ?」 「ゆぇぇ・・・おかーさんはえんりょするのぜ・・・。」 ともあれ、このままでは赤まりさはともかく、まりさはゆっくり出来なくなるのも時間の問題であった。 もはや、まりさに選択の余地は残されていなかった。 まりさの選ぶべき道は2つだけ、めーりんお姉さんのおうちに帰るか、最初に拾ってくれた人間さんのおうちに飼ってもらうか。 ・・・まりさは、人間さんのところへ向かうことにした。 めーりんお姉さんのところへ帰りたくなかったわけではない。 ただ、自転車でここまで連れてこられてしまったため、道がはっきりとわかるのが、 拾ってくれた人間さんのおうちだけだったのである。 まりさは、赤まりさを再び木の根元に残して、人間さんのおうちへ向かった。 思えば人間さんのおうちでは、わずか2日前にれいむにもにんっしんさせている。 もしもそれ以上おちびちゃんがいらないと言われたら・・・おちびちゃんには悪いが、 まりさはこれ以上野良生活には耐えられないと思っていた。 あのおちびちゃんなら、きっとひとりでも野生の世界で強く生きていける、そんな都合のいい事を考えていた。 要するに、最悪の場合は赤まりさを捨て、自分だけで飼ってもらおうと考えていたのである。 ガラガラガラッ! 人間さんが玄関から出てきた。 「お、おにいさん・・・」 「・・・・・・。」 だが、人間さんは、目の前にいるまりさを完全に無視した。 「お、お、おにいさん!まりさだよぉ。ゆっぐぢぢでねぇ。すーりすー・・・」 まりさが足にすり寄っても、その足をそっとどかすばかり。 一切反応は帰ってこなかった。 「やっばりがっでぐだざぃぃ・・・おねがいじばずぅ。」 通り道のど真ん中で土下座すると、人間さんは右足のインサイドをまりさの左頬につけ、 サッカーボールを扱うように、そっと横にずらした。 邪魔な『モノ』をどかすと、人間さんは何事もなかったように、すたすたと歩いていく。 「どぼぢでぇぇぇええ!!」 まだ諦めないまりさが、もう一度人間さんの前に立ちふさがろうとしたとき、人間さんと目があった。 その目には、怒り、憎悪、嫌悪など存在せず、それどころか、邪魔だとか、面倒くさいというような表情も浮かんでいなかった。 ただ、自分にとって無価値な、たとえば道の真ん中に石ころが転がっている、そういうものを見る目であった。 「ゆ・・・ゆ。ゆぁ・・・ゆぅ。」 まりさは、その視線に昨日のお兄さんや、農家以上の恐怖を感じ、とっさに道の脇によけた。 結局人間さんは、まりさの方を一度も振り替えることなく、駅への道を歩いて行ったのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 人間さんに飼ってもらえなかった日、 まりさには、困難はわかっていても、もはや他に選択肢は無くなった。 まりさは・・・めーりんお姉さんのおうちに帰ることを決心したのであった。 「ついたのぜ・・・」 「おきゃーしゃん!ここに、おきゃーしゃんのほんとのおうちがありゅの?」 「そうなのぜ・・・でも、つかれたのぜ・・・」 「しょうだにぇ!ゆっくちきょうはやすもうにぇ!!ゆっくち!ゆっくち!」 「ゆぇぇ・・・なんでそんなにげんきなのぜぇ・・・」 川沿いの道を歩くこと数日後、まりさはお姉さんと暮らしていた町の境界線にあたる、川の河川敷にたどり着いていた。 まりさも見憶えのある景色に喜んだが、町中とはいえ道を熟知している訳でもなく、これからは町中を探索する日々が始まる。 とりあえず、まりさは河川敷に落ちていた、雨に濡れたのであろうへにゃへにゃのダンボールを見つけ、 これでおうちを作って、今後の行動拠点とすることにした。 だが、弱っている時には何をやっても上手くはいかないものである。 「むきゅぅん。そのはこさんは、ぱちぇたちがいただいていくわ!むきゅ。」 「ゆぅぅ・・・これは、まりさたちがさきにみつけたのぜ・・・」 「わからないよー。まりさがもってるのをちぇんたちがみつけたから、それはちぇんたちのなんだねー。」 ここで再びゲス野良に出会ってしまった。 ゲスぱちゅりーを筆頭に、ゲスれいむとゲスちぇん。 頭もガラも悪そうな連中だが、今のまりさでは当然敵いそうにない。 まりさが油断していたのも無理はなかった。 町に入ってからは、お帽子が無いことでゆっくり出来ない視線を受けてはいたものの、 激しいイジメや攻撃は受けなかったからだ。 町では飾りのないゆっくりなど珍しくないことが原因ではあったのだが、 このゲス達、町で数代を過ごした町ゆっくりではなく、森から都会を目指してやってきた駄ゆっくり達である。 このゲス達としても、当面の宿が無いため、必死であったとも言えるのだが。 「だいたい、おかざりもないゆっくりが、れいむたちのおうちをひとりじめするなんて、ゆっくりできないよ!」 ぼよんっ! ゲスれいむの体当たりが、食糧不足でヘロヘロのまりさに直撃する。 「やべでぇぇぇえ!!」 「おきゃーしゃんをゆっくちしゃしぇちぇー!」 「むきゅーん。ぱちぇたちにたてつくと、おちびちゃんでもようしゃしないわよ?」 ぐしゃり! 「ゆぴぃぃぃぃ!やめちぇぇぇえええ!!」 「おぢびぢゃぁぁあああん!!」 こちらはすっかり野生に慣れて栄養状態は良い赤まりさであったが、成体との体力差はいかんともしがたかった。 あっさりと赤まりさを踏みつけると、どんどん圧力を強めるゲスぱちゅりー。 目玉が飛び出しかけ、口元からは餡子の混じった泡を吹き始める。 まりさもちぇんとれいむにまむまむとあにゃるを蹂躙され、身動きが取れない。 せっかく町までたどり着いたというのに、絶体絶命の状況に叩きおとされてしまった。 と、その時、赤まりさを押しつぶそうとしているぱちゅりーの後方から、抑制のきいた声が掛けられた。 「・・・チビ殺しはゆっくり出来ないみょん。」 そこには、まりさがこれまで見たこともない、これ以上ないと言うほどゆっくりしていないゆっくりが居た。 それは、お帽子の無いまりさ親子以上にゆっくりしていない風貌の、一匹のみょんであった。 顔面をすりおろしでもしたかのように、上下の唇が完全に削り取られ、前歯が丸見えになっている。 全身は細かい傷だらけだが、銀色の髪と黒いリボンだけは傷一つなく、気味が悪いほどに滑らかに手入れされていた。 額にはひらがなで『げす』と書かれており、まりさと同じく、人間の手による暴力を受けたのであろうことだけは見てとれる。 みょんは話を続ける。 「この町ではおうちもごはんも早いもの勝ちみょん。とっとと返して失せるみょん。」 みょんの話は嘘ではない。 元々資源の限られる町野良社会では、奪い合いを本気でやってしまうと結局誰もゆっくり出来なくなってしまう。 それを防ぐために、町野良の中では、狩り場(ゴミ捨て場)を独占したり、 誰かが一度手に入れた物を盗んだり、 あるいはおうちを強奪したりする事は御法度なのだ。 しかし、豊富な資源の中で奔放に育ったゲスに通じるような理屈ではない。 「むきゅぅぅ、ゆっくりできないみょんはしぬがいいわ!」 そう言うが早いか、先をとがらせた棒を口にくわえるゲス3匹。 だが、3匹がみょんに突進しようとした瞬間、 しゅこっ!! 閃光が走った。 次の瞬間、ゲス3匹は水平に、3枚づつにスライスされ、達磨落としのように崩れ落ちた。 まりさには、一瞬何かが光った以外、何も見えなかった。 ただ、みょんが舌を器用に使って、銀色に光る刃物らしき物を飲み込むのを見て、 アレでゲスをバラバラに切り裂いたのであろうことを察した。 みょんが、茫然としているまりさ親子に声を掛ける。 「おまえ、飼いゆっくりだったみょん?」 「ゆ、わかるのぜ?」 「ふぬけたかおだから、すぐにわかるみょん。」 「・・・ゆぅぅぅぅぅうう!?」 「どうせ、飼い主に逆らって捨てられたか、調子に乗って家出でもしたみょん。」 「ゆっぎっぎ・・・」 図星だ。まりさはなにも言い返せない。 「ふぅ。親がバカだと子供が苦労するみょん。」 その言葉は、妙に実感がこめられていた。 だが、赤まりさの声がその言葉をかき消す。 「おかーしゃんにひどいこといわにゃいでにぇ!!」 「ゆ!?おちびちゃん・・・」 「みょ~ん。・・・べろり!」 「ゆぴぃぃぃぃい!!きょわいぃぃぃいい!!」 「ゆわぁぁ!おちびちゃんになにするのぜぇ!?」 みょんの、通常のゆっくりの5割増しで長い舌で、顔面を舐められた瞬間、激しく泣き出し失禁する赤まりさ。 さっきまで怖い目にあってたかと思えば、今はそれ以上に恐ろしげなゆっくりに対面しているのだ。 緊張の限界だったのであろう。 「無理すんなみょん。」 「ゆぴぅ・・・ゆぅ・・・。」 赤まりさが泣きやむと、それを合図にしたかのように、小雨が降り始める。 バラバラにされたさっきの野良達も、空模様が不安だったからこそ、ダンボール一枚のためにあせっていたのだ。 「雨だみょん。どうせそんなダンボールじゃもたないみょん。ついてくるみょん。」 「ゆ、ゆぅ・・・。」 みょんに連れられてやってきたのは、川にかかっている橋の下だった。 「さあ、入るみょん。」 「ゆわぁ・・・しゅごーい!」 それは、橋の下でも特に死角になる、橋と道路の境界あたりに横穴を掘り、 さらにベニヤ板に草やツタを絡めた跳ね上げ扉をつけたおうちだった。 ぱっと見人間でも気付かないであろう。 「さっさと奥に来いみょん。雨さんが止むまではおいといてやるみょん。」 「ゆわ~。ゆっくちしちぇるにぇ~!」 室内を見てまりさ親子はさらに驚かされた。 人間さんの家には当然及ぶところもない。 しかし、そのおうちは、ゆっくりが自分で作ったものとしては信じられないほど見事なものであった。 入り口はやや狭く造られているが、奥は成体ゆっくり数匹がはいっても余裕があるほどの広い空間。 床には河原の丸い石を敷き詰め、その上に、天日で干したのであろう柔らかい草が敷かれている。 平たい石のテーブルや、木の皮や草を編んで作ったベッド、貯蔵食糧もバライティ豊かで、床に埋めた鍋には水もためられている。 彩のつもりか、光もはいらない室内にも関わらず、水をためた牛乳瓶には花が一輪飾ってある。 それは、まりさの野良ゆっくり観からはかけ離れた、非常に文化的な生活であった。 「それでも食っとけみょん。」 まりさが渡されたのは、まだ封を切って間もないメロンパン。 どうやって集めたのか、みょんのおうちの中には、人間でなければ手に入らないはずの食料も豊富にあった。 「そっちのチビには草を混ぜろみょん。そのまま食わすと舌がバカになるみょん。」 「ゆぅ・・ゆ。」 「むーちゃむーちゃ、ち、ち、ちあわちぇー!」 「むーしゃ、むーしゃ・・・しあわせ・・・ゆぅぅぅぅぅ。」 「おとなのクセに泣くなみょん。だから捨てられゆっくりはメンドくせーみょん。」 まりさは、泣き続けた。 このメロンパンは、まりさが家出をしてから数日間で、初めて食べたまともな食事だったのである。 しかもそれを与えてくれたのは、これまでまりさが見下し続け、汚いゴミ達程度にしか思っていなかった野良ゆっくり、 その中でもさらに飛びぬけてゆっくりしていない、この異形のみょんだったのだ。 それに、まりさがロクに食料も取ってこれない間でも、 まりさが苦くて食べられないような雑草を文句ひとつ言わずに食べて生きていたおちびちゃん。 おそらくもう一方の親の、ゲスありすの野生生活力だけを上手く引き継いでくれたのであろう。 まりさは、この中で、自分だけが誰かに頼らないと生きていけないゆっくりであることを悟らされたのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− まりさは、自分の窮状について、過去の経緯と合わせてみょんに全てを打ち明けた。 みょんの方は、聞けば聞くほど面倒くさそうな表情になっていったが、 赤まりさの方に妙に懐かれてしまったため、しぶしぶ最低限の協力をしてくれることになった。 とはいっても、一緒にお姉さんのおうちを探してくれる、などという都合のいい話は無い。 それは、まりさがお姉さんのおうちを見つけるまでの間、足手まといになるであろう赤まりさを預かってくれる、 というだけの話であった。 「こっちもイチイチ、アホなゆっくりの面倒なんて見てられないみょん。」 「ゆぅぅ、だからって、ウチにわざわざ連れてこないでほしいよ。」 「そういうなみょん。親はともかく、子供をみすみす死なせるのは夢見が悪いみょん。」 「ゆぅ~。しょうがないよ。みょんの頼みじゃ断れないよ。」 「大助かりだみょん。」 みょんがまりさ親子を連れてきたのは、町野良ゆっくりの孤児院、通称『ほいくえん』だ。 名前は微妙に間違えているが、機能は間違いなく孤児院なので、特に問題は無い。 みょんは、親切は自分の柄じゃないと言って、『ほいくえん』の園長、保育まりさに口利きだけして、 さっさと去っていってしまった。 やはり、厄介事はゴメンだということなのであろう。 「そんなわけで、しょうがないからおちびちゃんだけは、ココで預かってあげるよ。まりさはさっさと飼い主さんを探して来てね!」 「ゆぅぅ、ゆっくりおねがいするのぜ・・・。」 「・・・と、言いたいところだけど、タダで引き受けるわけにはいかないよ。」 「ゆっ!?でも、まりさはなんにもあげられないのぜ・・・」 「ゆふん。大丈夫だよ。まりさにでもできることをしてもらうだけだよ。それで、おちびちゃんも面倒見てあげるよ。」 「ゆぅぅ~・・・。」 保育まりさのいうところでは、要するにほいくえんで預かっているおちびちゃん達の授業に、 親子で参加して欲しい、という事であった。 その内容までは、結局教えてもらえなかったが、どうせまりさに選択の余地はなかった。 「ゆほんっ!おちびちゃん達!今日は特別授業だよ!」 「ゆっくちりかいしゅるよ!!」×200 「このまりさを見てね!!どう思う!ちぇん!」 「わきゃらないよー。おぼうしがにゃいんだよー。」 「ゆぅぅぅ・・・」 「ありす!」 「とっちぇもよごれてて、おはだもがさがさにぇ!ときゃいはじゃにゃいわ!」 「ゆぁ、ぁ、・・・」 「そうだね!とってもゆっくりしてないね!それはね!このまりさが、捨てられゆっくりだからだよ!」 「しゅてられ?」「ゆっくち?」 「『捨てられゆっくり』だよ!自分じゃ何にも出来なくて、人間さんにごはんも、うんうんの片づけも、ぜーんぶやってもらって、 それでも感謝しないで威張ってばっかりで、人間さんに見捨てられた、とってもゆっくりしてないゆっくりなんだよ!」 「ゆぅ・ぎぃ・・・」 「おきゃーしゃん・・・ゆっくちしちぇにぇ。」 保育まりさの口元には、陰湿な笑みが浮かんでいた。 何のことは無い。 保育まりさは、赤ゆっくり達への教育、という名目の元、 元飼いゆっくりであるまりさを、しかも自分の子供の前で、思いきりいたぶってやりたかっただけだったのだ。 「恩知らずで、何にも出来ないクセにいい気になってるゆっくりは、こんなにゆっくり出来なくなるんだよ! おちびちゃん達も、こんな風になりたくなかったら、がんばって立派なゆっくりに育ってね!」 「おきゃーしゃん・・・」 まりさはそんな保育まりさに対して、何一つ言い返す事が出来なかった。 そして、そんなまりさに対して、保育まりさすら予想していなかった、さらなる追い打ちが掛けられる。 それは、孤児ゆっくり達から発せられた。 「おにぇーしゃん。」 「ゆぅ、う、ゆぅ?なんなのぜ?」 「おにぇーしゃん、ゆっくちしちぇにぇ。」 「ゆ・・・ゆぅ。」 「おにぇーしゃんも、がんばっちぇ、ゆっくちしちぇにぇ!」 「おにぇーしゃんも、きっとときゃいはににゃれるわ!」 「むきゅ!おねーしゃんも、きっといつか、ゆっくちできりゅわ!」 「しょーだにぇ!ゆっくち!ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」 「わきゃるよー。ちぇんもおうえんしゅるよー。」 「みょんもおうえんしゅるみょーん!」 ・・・・・・。 それは、かつてまりさが、汚らしく、みすぼらしいと見下していた野良ゆっくりの中でも、 特に不幸な者たちであろう、両親を亡くした孤児ゆっくり達からの励ましの言葉であった。 孤児ゆっくり達は、純粋な善意だけからその言葉を発したのであろう。 しかし・・・それは、まりさが野良まで含めた、町のあらゆるゆっくりの中で、 もっともみすぼらしく、無能で、ゆっくりしていないゆっくりであることをハッキリと指し示されたも同然だった。 「おきゃーしゃん・・・ゆっくちしちぇー。」 まりさは、赤まりさの声もどこか別の世界の音にしか聞こえなかった。 このとき、まりさを形作っていた中身の無い自信、希望、生きてきた喜び、そういった物は、 跡かたもなく崩れ去ったのであった。 そして、まりさはほいくえんに赤まりさを預けると、もはや探す意味を見失いつつあるお姉さんのおうちを目指して、 ゆっくりと探索の旅を再開したのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− あれから数日後の深夜。 まりさは、飢えと疲れと失望の中、ゴミ捨て場で力尽きようとしていた。 夜間に積み上げられた生ごみの山の中で、薄れゆく意識の中、まりさは思う。 なぜ、自分はあんなに自信満々だったのか。 なぜ、自分は家出してしまったのか。 なぜ、自分はお姉さんにあんなに偉そうな態度をとっていたのか。 だが、まりさの中に、答えが浮かんでくることは無い。 当然だ。 まりさの持っていた自信に、そもそも中身や根拠など、かけらほどもなかったのだから。 赤まりさの事、そして、自分がれいむに宿した顔も知らない赤ゆっくり達の事も思い出す。 きっと、これでよかったのだ。 自分のような無能で、無意味な饅頭に育てられ、不幸な生涯を送るくらいなら、 あの頼りがいのある保育まりさやれいむに育てられる方がいいだろう。 それは、ある意味で正解だった。 事実、このときほいくえんでは赤まりさの出来の良さに保育まりさは驚いていたところだし、 れいむが生んだ赤ゆっくり達は、コンポスト、と呼ばれながらも何不自由ない生活を送っている。 そして、まりさは目を閉じ、結局自分が一番ゆっくりしていなかった事を気付き、 後悔しながら深い眠りへとついたのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ということがあってね・・・」 「ホント、よく生きて戻ってきたものねー。」 ここは、虹浦町内にあるイタリアンレストラン。 仲良くランチを取りながら話に華を咲かせているのは、 湯栗学園の名物教師、美鈴先生と優宇河先生だ。 そのテーブルには、美鈴先生の飼いゆっくり3匹と、優宇河先生の飼いゆっくり2匹もいる。 「ええ。髪の毛の、お帽子に隠れる場所に目印代わりのアクセサリーつけてたからよかったわ。」 「ホント、ゴミ捨て場で見つかるなんて、一歩間違えれば収集されて一貫の終わりじゃない。」 「そのゴミ捨て場の電柱に、『迷子ゆっくり捜してます!』て張り紙してたのがよかったのよ。なんでもやってみるもんねー。」 まりさはつくづく運が良いゆっくりだった。 めーりん先生は、あの後簡単にあきらめず、捜索願いと張り紙、聞き込みまでして必死に探してくれていたのだ。 まさか、町からそうとうに離れた農村地域まで行っているとは思っていなかったが。 「ほら、まりさ。ゆうか先生も捜すの手伝ってくれたのよー。お礼言いなさい!」 「ゆ・・・ゆっくちありが・ょ・・・ゆぅ。」 まりさはペットキャリーバッグの奥でコソコソと身を隠しながら、 人みしりの激しい人間のように、申し訳なさそうにお礼を言う。 そこに、かつての図に乗ったゆっくりの姿は無かった。 「出勤のたびに捨てないで、ひとりにしないでって泣き喚くのよ。うれしくもあるんだけど。 夜ひとりでおトイレにもいけなくてねぇ、お漏らしが直らないのよ~。」 「ゆぁぁ~ん!ゆっくちごめんにゃしゃいぃぃ!しゅてないでぇ!ゆっくちしちぇぇぇ!!」 しかも、ショックが利きすぎたのか、若干幼児退行してしまった。 まあ、これも可愛くはある。 「そういう意味では、どっかで作ってきたおちびちゃんの方が、ずーっといい子なんだけどねぇ。」 「その割には不満そうだけど?」 「お利口すぎるのよ・・・」 「ゆっくちちちぇにぇ!ゆっくち!ゆっくち!」 「あら可愛い。」 「好き嫌い言わないし、むやみにワガママ言ったり暴れたりしないし・・・野良ゆっくりに子育ての腕で負けたかと思うとねぇ。」 「ふーん。(あんたに子育てで負けるようじゃ、親はやっていけないと思うけど。)」 「それにしても、野良ってそんなに大変なのかしら?ゆうかのトコのまりさ達も、元野良だっけ?」 「そうなんだけど・・・まりさ達はどう?野良に戻りたいとか思ったことあ・・・」 優宇河先生が振り返ると元野良のまりさ姉妹は、顔色を赤、青、と目まぐるしく変化させ、 最終的に土色になった挙句、餡子の泡を吹き始めていた。 「もっちょ・・・ゆっぐぢ・・・・・・」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・」 「捨てないから!大丈夫だから帰ってきてぇぇぇ!!」 「ふーん。野良って大変なのねぇ。」 「ところで美鈴。」 「ん?なあに?」 「反省したって言ってた割に、そっちのまりさはどうなってんのよ。」 「えーと・・・」 「まりさはとってもえらいのらじぇ!!みんなまりさにひれふすがいいらじぇ!!」 ぽよん!ぽよん!! 「ゆぁぁ。ゆっくりしてないまりさだよぉ。」 「そ、そんなにひどくぶつかられたら・・・すっきりー!」 テーブルの上のグラスや花瓶、優宇河先生の飼いまりさ達に体当たりをしながら、 言いたい放題のらじぇまりさ。 めーりん先生の躾は、またしても失敗していた。 「ホント。どうすんのよ。」 「えーと・・・また、野良にしつけ直してもらうとか?」 「ホンキ?」 「うーん・・・」 ※おまけ ちなみにらじぇまりさは、この後学校のコンポストに居る元野良まりさにしつけ直してもらいました。 いうことを良く聞くいい子になりましたが、今では熱心なコンポスト様信者です。 「まりさはとってもわるいこでしたのじぇ! これからは、おねえさんと、まりさおねーさんと、こんぽすとさまのおしえをまもって、きよくただしくいきていくのじぇ! こんぽすとさまのおしえはすばらしいのじぇ!こんぽすとさまのおしえはぜったいなのじぇ! ああ、こんぽすとさま!わがいのち、このあんこいってきにいたるまで・・・」 「どうしよ、ゆうか。ウチのまりさが変な呪文唱えるようになっちゃったんだけど・・・」 「ま、前よりはちゃんと言うこと聞くようになったんだし、いいんじゃない?」 「いや、そりゃそうだけど・・・ねぇ。」 餡小話掲載作品 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 148 ここはみんなのおうち宣言 ふたば系ゆっくりいじめ 157 ぱちゅりおばさんの事件簿 ふたば系ゆっくりいじめ 305 ゆっくりちるのの生態 ふたば系ゆっくりいじめ 436 苦悩に満ちたゆん生 ふたば系ゆっくりいじめ 628 ゆきのなか ふたば系ゆっくりいじめ 662 野良ゆっくりがやってきた ふたば系ゆっくりいじめ 678 飼われいむはおちびちゃんが欲しい ふたば系ゆっくりいじめ 753 原点に戻ってみる ふたば系ゆっくりいじめ 762 秋の実り 『町れいむ一家の四季』シリーズ 前日談 ふたば系ゆっくりいじめ 522 とてもゆっくりしたおうち 『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけについては何とも言えないけど) 春-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 161 春の恵みさんでゆっくりするよ 春-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 154 竜巻さんでゆっくりしようね 春-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 165 お姉さんのまりさ飼育日記(おまけ) 春-2-3. ふたば系ゆっくりいじめ 178 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい(おまけのおまけ) 春-2-4. ふたば系ゆっくりいじめ 167 ちぇんの素晴らしきゆん生(おまけ) 春-2-5. ふたば系ゆっくりいじめ 206 町の赤ゆの生きる道 夏-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね 夏-1-2. ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ(おまけ) 夏-1-3. ふたば系ゆっくりいじめ 734 未成ゆん(おまけ) 夏-1-4. ふたば系ゆっくりいじめ 174 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ(おまけのおまけ) 夏-1-5. ふたば系ゆっくりいじめ 235 てんこのインモラルスタディ(おまけのおまけのおまけ) 夏-1-6. ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業(おまけ) 夏-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね 夏-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 205 末っ子れいむの帰還 秋-1. ふたば系ゆっくりいじめ 186 台風さんでゆっくりしたいよ 秋-2. ふたば系ゆっくりいじめ 271 都会の雨さんもゆっくりしてるね 冬-1. ふたば系ゆっくりいじめ 490 ゆっくりしたハロウィンさん 『町れいむ一家の四季』シリーズ 後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 249 Yの閃光 ふたば系ゆっくりいじめ 333 銘菓湯栗饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 376 飼いゆっくりれいむ ふたば系ゆっくりいじめ 409 町ゆっくりの食料事情 ふたば系ゆっくりいじめ 224 レイパーズブレイド前篇(おまけ) 本作品 D.Oの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る つくづく運がいいヤツよ -- 2016-04-02 14 24 58 ああ これ、未成ゆんのゲス一家のみょんか -- 2015-08-04 08 07 45 関係ない場所で淫夢を出してくる餡子脳は加工場にぽいしないと -- 2015-07-03 19 45 54 この屑まりさもきちんと反省したようでえがったえがった。 コンポストのれいむ達は幸せにくらしてるのぜ。 本編飼いゆっくりれいむを読むといいのぜ。 -- 2015-02-25 18 49 51 こういう美鈴先生こそくずめーりんだね! -- 2014-12-24 20 10 04 なんだよコンポスト教って -- 2014-11-18 14 35 37 クソ飼い主のいい例だなw -- 2014-03-28 19 54 03 あぁ^~~~糞閲覧者様が湧いとるんじゃ~~ 只で読ませて貰ってる癖に無駄に偉そうなクズはゲスゆっくり以下、はっきりわかんだね。 -- 2014-01-22 13 32 40 ゆうか先生の生着替え写真ワロタwww -- 2013-03-07 08 07 52 おもしろかった。あんま虐待って感じではなかったな。 っていうか美鈴先生教育者向いてないんじゃないか? -- 2012-01-28 00 57 36 う~む、、、、つまらん 心底つまらん まりさ親子が両方助かるとかもう、、、 本当なら罵詈雑言の嵐を喰らわすとこだが今回はめーりん先生の胸に免じて許してやるよ -- 2011-09-10 06 59 49 お前らが思ってるより人間はもとから餡子脳だよ いい加減察しろ -- 2010-11-22 12 31 23 飼い主もろともまりさ死ねばいいのに -- 2010-10-27 09 35 06 >めーりん先生がまりさの犯行だと決め付けるところ そう思われるようにしていたまりさの自業自得って話だろ 餡子脳とかそういうのじゃなくて、それは普段の行いってやつ まぁこのお姉さん餡子脳っぽいけど -- 2010-09-15 03 13 07 めーりん先生がまりさの犯行だと決め付けるところが無ければよかったと思う 話を進行させるために人間が期間限定餡子脳になるのはゆっくりできないよ それ以外は好きなSSの飼いゆっくりれいむ関係だった事もあってゆっくりできました -- 2010-09-01 00 57 08 最後の最後にハッピーエンドでほっとした -- 2010-08-01 07 00 49 おもしれぇ -- 2010-06-22 08 42 47 いい終わり方だった -- 2010-03-30 17 08 18
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虐待お兄さんはどんなゆっくりでも虐待すると世間から思われているが、それは大きな誤解だ。 良いゆっくりは虐めない奴だっているし、ある種類のゆっくりは可愛いからと虐めない奴もいる。 第一虐待お兄さんと一言で言っても、極限の苦痛と恐怖を味わわせて一気に殺す人や、じわじわとゆっくりが疲弊し、精神をすり減らしていくところを見るのが好きな人なんかもいる。 要は虐待お兄さんにもいろいろと趣味や個性があって、中には僕の様に一種類のゆっくりだけを虐待する偏食家もいるってことだ。 僕はゆっくりぱちゅりーを虐待するのが専門のお兄さんで、時間をかけていたぶるのも一気に殺すのも大好きだ。 ゆっくりぱちゅりーの魅力は、独特の鳴き声とゆっくり最高クラスの頭脳、普通のゆっくりのように虐めるとすぐに死んでしまうような脆弱さにある。 すぐに殺してしまわないように気をつけなくてはいけないが、慣れればこれほど面白いゆっくりはいないと僕は個人的には思う。 そんなわけで、今日は森の中で一生懸命食料を集めていた成体のぱちゅりーを捕まえてきたんだ。 ゆっくり捕獲用の睡眠薬を塗った吹き矢の効力で、ぱちゅりーは籠の中でゆっくり眠っている。 彼女を見たとたん、僕の頭にはすぐに虐待プランが浮かんできた。 僕は家に帰るとすぐに作業に取り掛かった、作業が終わると後かたずけをしてぱちゅりーを虐待部屋に置いておく。 虐待部屋にはマジックミラーが仕掛けられていて、虐待部屋の隣の虐待鑑賞部屋で、ぱちゅりーが起きるまでゆっくり待つことにした。 一時間は経っただろうか、ぱちゅりーはやっと目が覚めたようだ。 「むきゅ…ぅぅ」 さて、僕の作業がぱちゅりーにどんな影響を与えたのか、ゆっくりじっくり観察しようじゃないか。 ゆっくりぱちゅりーは、体中に感じる倦怠感とともに目を覚まして、すぐに自分の体の異常に気づいた。 「むきゅ~?なにかへんだわ」 何かが変だと思うのだがそれが何なのかがよく分からない、こんな事は今までに一度もなかったはずだ。 ご飯を集めていたことは覚えているのだが、なぜこんなところにいるのだろう?さっぱり分からない。 「きゅ~なんだかこわいわ…」 ぱちゅりーはだんだん不安になっていく、何なんだろうこの体中に感じる寒気は。 ゆっくりぱちゅりーを構成していた重要な何かが、ごっそり無くなってしまった様な損失感はあるのだが、それが何だったか分からない。 「むきゅぅぅ…わからないわ…」 自分の体に何が起きたか、なぜこんな場所にいるのかが分からないぱちゅりーは、小さな体が不安で押しつぶされそうになっていた。 目もとからは自然に涙があふれてくる、ぱちゅりーは小さな声で泣きだした。 「なるほど、予想道理の展開だな」 僕はぱちゅりーの泣き顔に思わず顔が綻んでしまう、そろそろぱちゅりー虐めを始めますかね。 僕は虐待観察部屋から出ると、ぱちゅりーの待つ虐待部屋に入っていく。 「きゅぅぅ…きゅぅ…」 「おはようぱちゅりー、とても元気そうだね」 僕は病院の医者が来ているような白衣を着てぱちゅりーににこやかに挨拶する、僕の虐待装束だ。 ぱちゅりーは僕のことを警戒してか、ゆっくりと後ずさっていく。 「ぱちゅりー、体は大丈夫かい?」 「むむきゅ~!あなたはだれ?ここがどこなのかおしえてほしいわ!!」 質問の多い子だ、まずは自分の体がどんな状況にあるか教えてやろう。 「ぱちゅりー落ち着いてくれよ、僕は君の味方さ君が森の中で倒れているのを見つけて、ここまで連れてきてちょっと体を弄らせてもらっただけなんだ」 「むきゅ…いじったってなにをしたの…?」 ぱちゅりーは顔を真っ青にして僕のことを見ている、人間が危ない生き物だということが分かる程度には賢いようだ、いや賢かったというべきかな。 「君の体に何をしたか簡潔に説明しようか、僕は君の体の中をぐちゃぐちゃにしてやったんだ」 「むきゅ!ななんでそんなことしたの!!!!ぱちゅがゆっくりできないわ!!」 ぱちゅりーは自分の体の異変が僕のせいだと分かって、怒りだしたが今は黙っていてほしいので説得する。 「はっはっは、とりあえず僕の話は黙って聞いた方が良いと思うよ、自分の体の話だ僕の話をしっかり理解しないとゆっくりできないぞ」 「きゅ~…わかったわゆっくりだまるわ」 やはりこのぱちゅりーは相当に賢い部類に入るぱちゅりーだったそうだ、僕に会わなければきっと幸せな人生を送れただろうに。 僕は自分が虐待したゆっくりの、もしも僕に出会わず幸せな生活を送れていたらどうなっていたか想像するのが好きだ。 想像の中では、ぱちゅりーは素敵なゆっくりまりさと子供たちに囲まれて、幸せにゆっくりしている。 妄想と現実とのギャップは、僕の虐待意欲をさらに盛り上げてくれる。 「良し黙ったねいい子だ話を続けよう、君達ゆっくりにとって体の中の餡子、君の場合はクリームだけどそれらは人間でいう何に当たると思う? 脳だったり内臓だったり、筋肉だったり骨だったりするんだが、その中でもゆっくりの体の中心にあるクリームは特に脳としての機能を持っているんだ 僕はそこの部分の中から、ある個所を君から摘出させてもらった、何処だと思う?君の記憶をつかさどる場所だ。」 「きおく?」 ぱちゅりーは僕が何を言っているのか、自分がどんな深刻な状態かよく分からないようだ。 例を出して、自分の体がどうなったか分かってもらおう。 「そう、記憶だよ分かりにくいんだったら例をだそう、ぱちゅりー、森はどんなところかお兄さんに教えてくれないかな」 「むきゅ!かんたんだよもりはね!…もりはね…もりは」 ぱちゅりーは最初は僕の簡単な問いにすぐに答えようとしていたが、とっさに森がどんなところか思い出せないようだ。 ぱちゅりーの表情が硬くなり、ふるふると体が震えだした。 「どうしたんだい?君は森に住んでいたんだよね?分からないはずはないんだがな~」 「まっまって!!も…もりはね…ゆっくりできるところだよ!!!」 「そうかい、それじゃあそのゆっくりできる森の中にはどんなものがあるんだい?教えてくれないかな」 「ゆ…ゆっくりできるものだよ!」 そういうことを聞いているんじゃないんだが、まぁ良い。 ぱちゅりーの顔は青ざめて目もとに涙が浮かんでいる、元が賢いぱちゅりーだったことだし、自分の状態が何となく理解できてきたのかもしれない。 しかし、それを認めたくないんだろう。 僕はポケットから小さな葉っぱを取り出す、必要になるだろうと森の中で拾ってきたものだ。 「ぱちゅりーこれが何か教えてくれないかね森の中に沢山あるから、君ならすぐに分かると思うんだが」 「む…むきゅ…か…かんたんよ!!!それはそれは…」 「ゆっくりできるものなんて言うなよ、これの名前を言うんだ早く」 「きゅ…きゅぅぅ…うぅぅええぇぇぇ」 ぱちゅりーは口から少量のクリームを吐き出した、命にかかわる量ではないようだな。 目の前の慣れ親しんでいたものがどんな物かさっぱりわからない事に、強い精神的なショックを受けているようだ。 クリームを吐き出して苦しそうにもがいているぱちゅりーを見つめながら、僕はぱちゅりーに話しかける。 「なぁぱちゅりー、君は自分の体がどんな事になっているか、今のでよく分かったよね」 「きゅ…きゅ~」 「今の君は僕の手術で今まで蓄積してきた全ての知識が消失しているんだよ、赤ゆっくりでも分かる基本的な事も君はさっぱりわからなくなっている」 「きゅ…」 「ちなみに今から何かを覚えようとするのも君には難しいぜ、そのための器官は僕が完璧に切除した」 「うそ…うそでしょ…」 ぱちゅりーがぼろぼろ涙を流しながら、自分の吐いたクリームで汚れた口を動かして言葉を喋る。 「僕の言っている事が嘘かどうかは自分が一番分かっているはずだ」 僕は泣き叫ぶぱちゅりーを抱えて、ぱちゅりーを捕えた森まで連れていってやった。 「さぁ、大自然の中に帰りたまえ、今度は僕の様な虐待お兄さんに会わないように祈っているよ」 「むきゅきゅ~!!まっまって!!ぱちゅはこんなところじゃいきていけないよ!!!おにーさんまって!!!」 ぱちゅりーは泣き叫びながら僕を追いかけてくる、赤ゆっくりより頭が悪いぱちゅりーがこの自然界を生き抜ける筈がない。 必然僕に頼らなくてはいけなくなる。 「何でも言うことを聞くなら、家まで君を持って帰ってあげていいけど、どうするんだい?ぱちゅりー」 「おねがいだから!ぱちゅをおにーさんのおうちにつれてってね!」 なるほど、そこまで頼むのならばとりあえずこいつは家に持ち帰って、奴隷として死ぬまで嬲って嬲って嬲って、最後に殺してやることにしよう。 僕は爽やかスマイルを浮かべながら、ぱちゅりーの髪を掴んで持ち帰ってやることにした。 自然の中では生きられないゆっくりを家に持ち帰って飼ってやる、結構僕はナイスガイだな。 僕は鈴虫の綺麗な鳴き声を聞きながら、自宅に向かってゆっくりと帰って行った。 作:ゆっくりな人 以前書いた虐待 ゆっくりカーニバル 臭い付きゆっくり(上) 臭い付きゆっくり(下) ゆっくり移植 きらーうーぱっく 教育!田舎ゆっくり ゆっくりジャグリング DXトラップ いじめダメ絶対(ゆっくりは可) てんことお兄さん1 このSSに感想を付ける
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現在やるべき事 学校電凸 教育関係に電凸 報道関係にタレコミメール 静岡市教育委員会はこちら 城南静岡高等学校はこちら 晃希 http //imepita.jp/20090426/676880 http //pr.cgiboy.com/13704444 ホームレスいじめをした人物 1年G組 http //www.johnan.ac.jp/ 静岡県静岡市駿河区南八幡町1番1号 城南静岡高等学校 ℡ 054(285)6156 e-mail(代表) info@johnan.ac.jp ホームレスいじめ発言 http //s02.megalodon.jp/2009-0426-1911-32/d36.decoo.jp/diary/08271035/ ホームレスいじめ確定画像 http //s04.megalodon.jp/2009-0426-1912-27/x109.peps.jp/annairikouki/album/c_index.php?cn=2 guid=on tnum=38 無免?画像 http //s01.megalodon.jp/2009-0426-1913-01/x109.peps.jp/annairikouki/album/c_index.php?cn=2 guid=on tnum=36 器物破損 http //s02.megalodon.jp/2009-0426-1919-06/d36.decoo.jp/diary/08271035/?from=46 PHPSESSID=g0p2jahthlgb26qrav2csn35u0 タバコ発言 http //d36.decoo.jp/diary/08271035/?from=50 PHPSESSID=g0p2jahthlgb26qrav2csn ムカつく頭いてえ もうがっこなんてどうでもいいや適当にやっときやいいんだらつかさ 元々頭で入ったわけぢゃないから勉強ついてけるわけねえし だから自動的に留年とかなってがっこやめそだや、ぶはつ 高校わだるいなあまったくこんなとわ思わなかったやまぢ病む し野球なんてやってなきや良かったし いらいらすんなあがっこから帰ってもあいつら定時だから遊べんし 沼津にわ友達いねえしだりい女わいるしまぢやってけねえよ 地元で通ってる奴にわわかんねえよだからこれ以上俺困らせないでくんね? まぢせっぱつまりちゆ 2009/04/14(Tue) 22 37 だりいだりいだりい嫌な事ばっかで いろんな奴から俺ばっかり言われて 事情も俺の考えもわかってねえ奴等が語んぢやねえよ 俺がどんな思いしてやってるかわかってんのか? だから野球なんてやんなきゃ良かったんだよ 毎回毎回俺だけ悪くなってさ、選抜んときだってなんもわかってねえくせに俺だけわりいみたいに言われてるし ばかぢゃねえの? ただうぜえからッてそんな事ゆうわけねえだろナメてんなよ 野球でばっか問題起こんぢゃん もうほっとけよ、、嫌な事ばっかりやってるだけの生活なんて俺にわ無理 だから寮出れたと思えば今度ゎ家から出れねえし家にいりゃ俺ばっか怒鳴られて連れとも逢えねえし遊べねえし学校にだって仲間なんていねえし なんのために沼津まで行ってんだよ何か良いことあんのか? どうせ俺ゎこんな奴だからしょ-がねえんだよ いい加減 限界ストレスたまり過ぎだしストレス発散できねえし 俺の考えなんて甘ったれてて通らねえかもしんないけんもう無理だ 頭おかしくなる前に家でよこんなん俺にわ無理 2009/04/11(Sat) 00 19
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注意 「」はゆっくりの発言です。 『』は人間の発言です。 ゆっくりが死にはしませんが、ひどい目にあいます。 独自設定があります。 「ゆっくりめをさますぜ。…ゆ?」 ゆっくりまりさは目が覚めた。そして周りを見渡す。 見たことがない場所だった。コンクリート打ちっぱなしの床、壁、 そして壁の大人のゆっくりでも届かないところに窓がある。 窓とは反対の方向は人間が座る用の椅子がある。 そしてその向こうには曇りガラスのずらすタイプの扉がある。 この景色にまりさには見覚えはなかった。 「ゆっくりめをさますよ。…ゆ?」 番であるゆっくりれいむが起きたようだ。 「れいむ ゆっくりしてってね!」 「ゆっくりしてってね! ここはどこなの?」 「わからないぜ。」「おちびちゃん どこなの?」 まりさたちは周りを見渡しおちびちゃんを探す。 いた。子まりさと子れいむ。生存している2匹の子供も近くで寝ていた。 よくみると自分たちの下にはバスタオルが引かれていて冷たくはない。 一安心するまりさだが、次に考えたのは「自分たちがなぜここにいるか」である。 昨日の夜は、家族と公園の片隅の段ボールのおうちで、 「ゆっくりおやすみなさ~い」 をしたはず。それがなぜ? 「「ゆっくりおきるじぇ(よ)。…ゆ?」」 二匹の子供も両親と同じような反応をする。 ここがどこだかわからないのだ。 季節は初春。春とはいえ、外である公園は寒い。しかしここは暖かい。 そしてタイル張りと曇りガラス。 まりさは餡子の奥にある記憶を引っ掻き回す。 「! もしかしたらここは…。」 「にんげんさんの…」 「「ごはんしゃんがあるのじぇ(よ)!」」 子供たちの視線の先には、たしかにお皿の上に乗ったゆっくりフードがあった。 一目散に駆け寄る子供たち。後からついていく両親。 少し警戒をする両親、だがお腹の空腹には勝てない。 「「「「いただきまーす むーしゃむーしゃ…しあわせ~」」」」 久々に食べた生ゴミでも雑草でもない食事に舌鼓をうつ親子。 「ゆゆゆ もうなくなっちゃのじぇ…」「ごはんしゃんいじわるしてないででてきてにぇ~」 しかし、その量は決して満足できるものではなかった。 「おちびちゃんたち ごはんさんはここまでだよ」 多くはなかったとはいえ、久々の安定した環境下での食事後に、 まったりとする両親。二匹はこの場所がどういう場所であるかを確信していた。 「「きょきょを まりしゃ(れいみゅ)たちの ゆっくりぷれいすにするのじぇ(よ)」」 親二匹の考えは子二匹の宣言で中断された。 「ちょ ちょっとまつのぜ おちびちゃんたち」 「そ そうよ ここは にんげんさんの ゆっくりぷれいすよ」 「にんげんさんの?」 親たちの考えはこうだ。 ここは人間の家。自分たちがここに入った記憶がないっていうことは、 自分たち一家はここの家の人間に拾われたということ。 そして飼いゆっくりになったのだと。 ただ、人間の家でおうち宣言をしたゆっくりがどうなるかは 昔から嫌というほど話を聞いていた。 「にんげんさんの おうちで おうちせんげんは ダメなんだぜ」 「どうして?」 「それはね…」 そこで曇りガラスの扉がガラガラと空く音がした。親子は扉の方を見る。 そこには一人の人間の青年が立っていた。 「「きょきょはまりしゃ(れいみゅ)たちの ゆっくり…むぎゅ」」 青年に早くもテンプレ発言をしようとした子供たちを抑え、 親たちは青年の前に移動する。 「まりさたちを かいゆっくりにしてくれて ありがとう。」 昔の癖で人間の前だと、話し方を変えるまりさ。 「すみません おちびちゃんたちは まだあまりにんげんさんに なれていないので」 すると青年は 『いやいやいや、僕は飼い主じゃないよ』 とにっこり笑いながら右手を振る。その笑顔はとてもゆっくりしているように見えた。 「「ゆ?」」 『えっと、そうだなぁ。僕はお客さんといったところかな。』 青年は左手で自分の顎を触りそう答える。 『さて、おちびちゃんにはお近づきの印としてあまあまさんをあげよう。』 というと青年はポケットからお菓子の袋を出し、子供たちにお菓子を与えた。 「「あまあましゃーん!」」 子供たちはよろこんで食べ始めた。 「「むーしゃ、むーしゃ、にゃんだきゃにぇみゅい…zzzzzzzzz」」 子供たちは眠りに落ちた。両親にはわからなかったが、青年があげたのはラムネである。 「お おちびちゃん!?」 『安心してくれ、毒じゃない。ちょっと眠ってもらうだけだよ。さて、僕は君たちに話をしに来たんだ。』 青年はそういうと人間用の椅子に座る。 『僕と話を聞いてくれたら…』 青年はそこで言葉を区切ると持っていたリュックサックから何かを出す。 『おいしいあまあまさんをあげよう』 それはゆっくりフードの箱だった。箱は金色に輝いている。 「ゆゆゆ! あれはきんいろのゆっくりフードさん!」 れいむが驚く。 「知ってるの? れいむ!」 「にんげんさんが たべさせてくれる フードさんのなかで いちばんしあわせーできる フードさんだよ でもれいむはまだたべたことないよ」 れいむが答える。 『よく知ってるね。』 青年は感心する。まりさも番を褒められて悪い気はしない。 『さっきの僕への対応でも思ったんだけど、もしかして君たちはもと飼いゆっくりだったのかい?』 「「ゆゆゆ! どうしてわかるのぉ!?」」 まりさとれいむは、また驚いた。 青年の指摘通り二匹は金バッチの飼いゆっくりだった。 しかし同じ家で飼われていたわけではなく、隣同士で飼われていた。 二匹とも家の外には出られなかったが、晴れている日には庭で遊ぶことができた。 ある日、まりさは隣の家への金網がほつれていて隣の家の庭にいけることがわかり、 探検がてら庭に行ってみる。 そこには見た目麗しき美ゆっくりがいた。それが今の番のれいむだった。 「それは うんっめいっのであいだったよ!」 まりさは鼻息(?)を荒くして語る。 まりさはれいむに一目ぼれし、それから家人には内緒でちょこちょこと遊びに行った。 ところでこの二軒の家、仲は良くなかった。 それはペットであるゆっくりたちにもわかるほどだった。 二匹は憂えた。そして二軒の仲を良くするための方法を思いついた。 二匹はある日、まりさの家の人にれいむの額から生えたおちびちゃんたちを見せた。 これでまりさの家の人はゆっくりする。そしたら次はれいむの家の人をゆっくりさせよう。 そうすれば二軒の家の人たちは仲良くできる。 『でも、人間は理解してくれなかったわけだね。』 青年は腕を組んで残念そうにいう。 結局2匹そろって捨てられることになった。 おちびちゃんが生まれるまで家の倉庫に居られたのは、家人のせめてもの情けだったに違いない。 そのあとは野良落ちし、公園で生活をはじめるも野良生活に慣れていなく、 はじめは5匹いたおちびちゃんも2匹になってしまった。 まとめるとこういった話なのだが、ゆっくりの話だ。そんなに上手く伝えられるはずもなく、 たくさんの時間もかかったのだが、青年の誘導もありなんとか伝え終わった。 おちびちゃんはというと、まだすーやすーや眠ったままだ。 『なるほどね。君たちはおちびちゃんでそれぞれの家を仲良くしようと思ったんだね。 君たちはゆっくりのロミオとジュリエットだよ!』 青年は目をきらきら輝かせる。 「ろみおさんとじゅりえっとさん?」 『お話の世界だけど、人間でも君たちと同じようなことをした人たちがいるんだよ。 まあ、最後は悲劇だったんだけどね。…さて、今度は僕の話を聞いてもらおうか。』 青年はリュックの中からお茶のペットボトルを取り出すと、キャップを開けて一口飲む。 『君たちは、“愛で派”と“虐待派”って知っているかな?』 「まりさは ならったことあるよ ゆっくりにたいして かわいがってくれるにんげんさんと いじめてたのしむ にんげんさんのことでしょ?」 『そうだった。君たちは元飼いゆっくりだったね。 その“愛で派”なんだけど、ゆっくりを飼いたいが、 お家が、ゆっくり禁止のアパートだったり、ゆっくり嫌いの人間と同居していたりと いろんな理由があって飼えない人がいる。 そういう人たちのために、ゆっくり達と触れ合える場所があるんだ。』 ここで青年はまたお茶を飲んだ。 青年の話をまとめるとこうである。 「ゆっくりカフェ」 ここは、“愛で”派でゆっくりを飼えない人がゆっくりと触れ合えるゆっくりプレイス。 来店したお客が好きなゆっくりを指名し、一緒にお菓子を食べたり、遊んだり、おしゃべりしたりできる。 場所代はかからず、料金がかかるのは自分の飲む飲み物と、ゆっくりに与えられるお菓子類なんかだ。 この話を青年はゆっくりにもわかりやすく丁寧に教えてくれた。 「おにいさん ゆっくりかふぇさんには れいむはいるの?」 れいむは尋ねる。 『ん~、残念ながら普通のれいむ種やまりさ種なんかはいないね。 胴付きれいむなら見たことあるけど。』 青年は残念そうに答える。 基本種でいるのは少し珍しいちぇん種や、ゆっくりにしては頭がいいばりちゅりー種である。 しかし人気はにとり種や、もこう種、ちるの種などの希少種なんだそうだ。 キモカワイイの評判のきめぇ丸、 じゃおーんしか言えないが人懐っこいめーりん種も人気と聞いてまりさは少し驚いた。 ゆっくりの中での人気と違っていたからだ。 「ゆっくりかふぇさんでは みんなゆっくりしているの?」 というまりさの問いに、青年はちょっと考えて、 『ま、大体ね』と答えた。 『今度は“虐待派”の話だ。』 “虐待派”は“容認”はされているが、“歓迎”はされていない。 “虐待派”であることは、おおっぴらに世間に公表できないのである。 就職面接で、「私はゆっくり“愛で派”です。」といえば、 同じ“愛で派”の会社の人と話が合うかもしれないが、 「私はゆっくり“虐待派”です。」といっても、 「いやあ、実は私もなんだよ。」なんて言ってもらえるわけはなく、 ドン引きされて試験も落とされるのがオチである。 せいぜい入社した後の同期の飲み会なんかで お酒の勢いに任せてカミングアウトすれば、 「俺も俺も」って言ってくれる人がいるかもしれないといった程度だ。 虐待も大変である。 まずは場所。ゆっくり達の中身で場所が汚れてしまう。 これらはシートを引くなどすれば少しは軽減できる。 次に騒音。赤ゆぐらいなら環境によっては問題なかったりするが、 成体ゆっくりの悲鳴は防音の環境でないと隣の家まで響いてしまう。 そして処分。終わったあとのゴミをゆっくり専用のゴミ入れに入れなければいけないが、 これが意外とめんどくさい。 そして掃除を完璧にやらないと虫が寄ってきて大変である。 ふき取り忘れの餡子に蟻がたかり、うわぁぁとなってしまう。 虐待用具をそろえるのもお金がかかる。 これも青年がわかりやすくまりさ達に説明した。 ここでまりさは違和感を感じた。体の中枢餡をちくっと刺されたような感じ。 (にんげんさんは なんでこんなはなしをするんだぜ?) 社会的地位のある人、教師などの虐待派がバレると名誉が傷つく人もいる。 “愛で派”と同じように虐待できる環境にない人もいる。 虐待してみたいが、どうしたらいいかわからない人もいる。 『そんな人たちのためにあるのが、通称「ゆっくりハウス」なんだ。』 青年は語る。 ここではもちろん秘密厳守。 入り口で受付しお金を払い、部屋に案内される。中には、ゆっくりがいる。 そのゆっくりをどうしてもいいのだ。 まりさの違和感は徐々に大きくなっていく。 それは既に違和感というよりは悪夢の予感というべきか。 『料金はゆっくりの数や種類なんかで決まるけど、親二匹子二匹の平均的は家族の値段は8000円だ。』 そこで青年は一呼吸置く。両手で隠している口元が歪んだ、気がした。 『君たちは10000円だった。』 「え? どういうこと? いちまんえんさんって?」れいむはわかっていないようだ。 まりさは言葉を出すことができなかった。 『平均よりも少し高いんだよ。なぜだかわかるかい?』 「ねえ しかとさんはゆっくりできないよ。」 「……」 まりさは答えられない。 青年はれいむの発言を無視して話を続ける。 『お店がお客のニーズに合わせて、どんなゆっくりがいいか決めてくれるんだ。 ゲスなゆっくりを制裁したい人、善良なゆっくりを虐殺したい人、 希少種を虐殺したい人なんかもいる。まあ、希少種は値が張るけどね。』 そして青年は壁をペタペタと触る。 『この壁だと壁や床に餡子やクリームがついても丸ごと水洗いできるんだ。 もちろん洗うのはお店の人だけどね。』 「にんげんさん さっきから はなしが…」 そんなれいむの発言を遮って、まりさが口を開く。 「にんげんさん もしかしてここは ゆっくりハウスさんなの?」 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 青年はまりさの発言に驚く。 『その通りだよ。まりさ。』 青年はまさかゆっくりの方からそう言ってくるとは思わなかったのだ。 『素晴らしい、素晴らしいよ。この時点でわかるなんて、まりさ君はなんて頭がいいんだ! さて、ここで僕は宣言する。君たちが僕に襲い掛からない限り、僕は君たちに危害を加えない。』 ここで青年はれいむの方を向いた。 『れいむ、君にも説明しよう。ここは人間が君たちゆっくりをいじめて殺す。そんな施設さ。 もっとわかりやすくいうと、君たち家族はえいえんにゆっくりする。 すぐにではないけど、おそらく今日中にはね。』 「お おちびちゃんも?」 流石にれいむも状況がわかったようだ。とはいえ、ゆっくりとしてはこれは平均的だろう。 『うん、そうだね。』 「どぼぢでーーーーーーっ」 『あんまり大きな声を出すと、おちびちゃんが起きちゃうよ。 それともこの話、おちびちゃんにも聞いてもらうかい?』 「おにいさん それはおちびちゃんがゆっくりできないから やめてね。」 『まあ、僕がわざわざ起こすことはしないよ。…そうだな。』 青年は一旦虐待ルームから外に出るとあらかじめ置いてあったモノをとってまた戻る。 青年は右手で持っていた、虐待グッズの基本である透明な箱(Sサイズ、防音仕様)を 床に置き、ラムネですやすや眠っている2匹の子ゆっくりを起こさないように 慎重に透明な箱の中に入れ、蓋をしめる。 さらに、透明な箱(Lサイズ)を床に置き、その中に親ゆっくり二匹と子ゆっくりが入った 箱も入れる。ただ蓋は開けたままにしておく。 「おちびちゃんになにをするの!?」れいむが抗議の声をあげる。 『いや、おちびちゃんが起こさないように、音が聞こえない箱の中に入れてあげたんだよ。』 青年は説明した。 「れいむ おにいさんは まりさやおちびちゃんに ひどいことはしないっていってくれから だいじょうぶだよ。』 『危害を加えないって言ったんだけどね。まぁいいや。』 青年は、2匹の目の前に扉の外から持ってきたものを置いた。 また、リュックの中かられいむ種のぬいぐるみを取り出す。 『さて、ここにあるのは皆、君たちのあんよさんを動かなくさせてしまうモノだ。』 青年はチャッカマンを取り出し、火をつける。 「ゆゆゆ ひさんはゆっくりできないよ」 子供を起こさないようにか、まりさが小さくつぶやく。 青年はぬいぐるみの持ち上げ、その底部にチャッカマンを当て『カチッ』と口で言う。 『こうして念入りに足を焼いてしまうと、君たちは動くことができなくなってしまう。』 「ぬいぐるみさんが いたがってるよ やめてあげてね」 同じ種のぬいぐるみだからか、れいむがぬいぐるみを労わる。 『本当に焼いてるわけじゃないってば。…次だ。』 今度はホットプレートを二匹の前に出す。 『これもさっきのと同じように、君たちのあんよさんを動かなくさせてしまうようなもんだ。 ホットプレートさんだよ。』 ホットプレートのスイッチをひねる。もちろんコンセントを入れてはないので温度は変わらない。 また、さっきのぬいぐるみを持ち上げ、ホットプレートの上で押しつける。 『ジューーーー。ジューーーーー。』青年は口真似をした。 ぬいぐるみを細かく揺らす。 『あじゅい! あじゅいよ! あんよさんがあじゅいよー!』 青年はゆっくりの物まねをしながらぬいぐるみを押しつける。 「おにいさん ほっとぷれーとさんがゆっくりできないのはわかったからやめてね」 今度はまりさがいう。 その声はもちろん青年には届いている。だが、 『あじゅいよ! いちゃいよ! やめてね! やめてね!』 青年は続ける。そしてホットプレートからぬいぐるみを離すと床に置く。 その場でぬいぐるみを左右に揺する。 『あんよさん! うごいてねっ! ゆっくりしないでうごいてねあんよさん!!』 ちらっとゆっくりの方に視線を動かすと、れいむはおそろしーしーをしている。 「おにいさんもういいよ! ゆっくりしないでやめてね!」 まりさは顔を振って懇願する。 『その質問に1回だけ答えるよ。断る。…だけど、実際に君らを虐待はしない。 安心してくれ。さて、君たちのあんよさんを動かなくさせるのはこれだけじゃない。』 青年はそれから部屋にある虐待道具を、ぬいぐるみに虐待する振りをしながら説明をした。 聞きたくない音は人間だったら、手のひらで耳を覆うなど何かしらの対抗手段を取れる。 だが、ゆっくりには耳がない。全身で音を聞いているともいわれている。 だから聞きたくない音への対抗手段は遠ざかるしかない。 しかし、親ゆっくり2匹は透明な箱で囲まれているので逃げる手段もない。 青年が一通り虐待道具を説明し終わった時、 れいむは青年と反対方向を向いていて、顔の下にはしーしーと思われる液体がこぼれていた。 動いていないところをみるとまた気絶してしまったのかもしれない。 このれいむは先ほども餡子を少し吐いて気絶してしまったが、 青年によって餡子を口の中に入れられ、オレンジジュースで強引に回復させられた。 まりさは帽子を目深にかぶって視界を消しているが、しーしーは漏らしていないようだ。 『君たちゆっくりがこの世界で見つかって、一番売れるようになったものは何かわかるかい? オレジンジュースだよ。今ではソフトドリンクで一番売れているそうだ。 他にもホットプレートやチャッカマン、鉄串などの売り上げも急上昇したそうだ。 これらを作っている企業はウハウハなんじゃないかな。 そこの企業で働いている人は、とてもゆっくりできることを君たちに感謝しているかもしれないね。』 青年はもはや何のリアクションも示さない親ゆっくりに向かって語る。 『さて、君たちがこれからどうなるか教えてあげよう。 僕がこの部屋から去ると、次にこの部屋に人間さんがやってくる。 だけどこの人間さんはゆっくりハウスの人で君たちには危害を加えない。 君たちの様子を見に来るだけだ。そのあとは少し間があくだろう。 そのあとに来る人間。彼らは君たちを虐待するつもりで来る。 その時が君たちのゆん生が終わる時だ。…ここまで話を聞いてくれたお礼だ。 約束通りさっきのおいしいゆっくりフードさんをあげよう。』 青年は横に置いてあった、ゆっくりフードヘブン味の袋を開ける。 「おにいさん おねがいがあるよ」 まりさに声をかけられた。 『なんだい?』青年は手を止めてまりさの方を向く。 「まりさとれいむは しかたないけど おちびちゃんはたすけてほしいよ」 (まあそもそも何が仕方ないのかわからないが、いいところをつくな)青年は思う。 たしかに、ゆっくりハウスで処置を施し、自宅に持ち帰って放置したり、 公園の野良に制裁させたりするためにゆっくりの持ち帰りはOKである。 だから、おちびちゃんだけじゃなくて家族そのまま持ち帰ることはできる。 『あー、それはダメなんだわ。僕は実家暮らしだし、親がゆっくり嫌いだから。 ここから連れ出してほしいっていうなら聞かないことはないけど、 そのままゆっくり用ゴミ箱に入れるだけだよ。どっちがいい?』 青年がそういうと、まりさは深くため息をついた。 「…おちびちゃんは まりさたちといっしょでいいよ」 『んじゃ、先にれいむを起こすかな。また気絶してるかな?』 青年がれいむの正面に回るとれいむは餡子を吐いて再び気絶していた。 青年は先ほどと同じように、餡子を口に押し込みオレンジジュースで起こす。 「ごべんだざいごべんだざいごべんだざいごべんだざい。」 何故か知らないが、れいむはいきなり謝り始めた。 『いやいや、君たちは何も悪いことはしてないから。落ち着いてね。』 青年は手を振る。 「れいむ おにいさんのはなしは おわったからだいじょうぶだよ。」 まりさはれいむの頬に頬を寄せすーりすーりする。 「ううううううううううぅぅぅぅぅぅ」 れいむは震えている。 『さて、今度はおちびちゃんに目覚めてもらうよ。』 青年は子ゆっくり二匹が入っている透明な箱を開けると、 寝ている二匹をタオルの上に置き、気付けがわりにオレンジジュースを一滴ずつ垂らした。 「ゆ? ゆっくりおはようだよ。」「ゆ? ゆっくりおはようだじぇ。」 二匹に目覚めるが、隣で震えている母親に驚く。 「お おかーしゃん ゆっくちちてね ゆっくちちてね」 二匹は泣きながら母親をぺーりょぺーりょする。 青年はそんなゆっくりたちに構わず、ゆっくりフードを開け、お皿の上に載せる。 『ここにフード置いておくよ。ということで僕はここで帰るから、後は家族でゆっくりしてってね。』 青年は「ゆっくりしてってね」の声を背に部屋を後にした。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― (今回はまた新たな楽しみ方ができたな。) 青年は帰りの電車で回想する。 青年がゆっくりハウスを利用するのは3回目であった。 1回目は、要領が良くわからず、虐待用具の説明がうまくゆっくりに伝わらなく 襲い掛かってきた親まりさを叩き潰してしまい、あとはもうグダグダになってしまった。 2回目は、前回の反省をふまえ、ゆっくりのぬいぐるみを用意した。 部屋にいたのはゲスで、最初こそ威勢よく「さっさとあまあまもってこい!」と勢いこんだものの、 虐待用具を説明するうちに態度を変え、最後は「たすけてほしいのぜ」と土下座する様に満足した。 ただ、子供を隔離をしなかったので、子供を非ゆっくり症にしてしまい、 間接的とはいえ、子ゆっくりを殺すことになってしまった。 青年はこうして恐怖を植え付けたゆっくり達がどうなるのかを店員に聞いたことがある。 「生き残った分は、またハウスに入れたままにしますよ。 恐怖を植え付けられたゆっくりたちは人間を恐れるんですよ。 人間を見ると震えて逃げる。そんなゆっくりたちを虐待するのを好むお客さんがいるんですよ。 まあただ、他の人間の手がかかってしまっているので値下げをさせてもらいますけどね。」 (しかし、面白いなこれ。また給料が出たら来ようっと。) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ゆっくりカフェ「ゆっとぴあ」内―― シュッシュッシュ 「どうも! 清く正しくきめぇ丸です。」 『わはは、今日もキモカワイイよ、きめぇ丸』 「おお、恐縮恐縮」 土曜日の午後ということもあり、お客さんがたくさん入っている。 青年は、トレイにコーヒーと砂糖水、そしてクッキーを載せて運んでいる。 『お待たせいたしました。アイスコーヒーに砂糖水、クッキーでございます。』 青年はトレイに載っていたものをテーブルの上に置いた。 『おお、ありがとう。』 『ご注文は以上ですか?』 『あ、はい。』 『それではゆっくりしてってくださいね。』 『めーりん、今日はクッキーを頼んだから、一緒に食べようよ。』 「じゃおーん、じゃおーん」めーりんが甘えるようにお客さんの胸に飛び込み頬をこすり付ける。 『こらこら、コーヒーこぼしちゃうだろう? もー。』 青年はテーブルから離れた。 ちなみにクッキーは基本的にはゆっくり用だが、人間も問題なく食べられる。 問題ないどころではない。甘さ控えめでおいしいのである。 青年はトレイを脇に挟み、次の注文を運ぶために調理室へ戻る。 調理室へ近づくと声が聞こえる。 「ちょっと、私のお客さんが注文したアイスティーまだ?」 青年がどうしたんだろうと思い入ると、 店のゆっくりである胴つきゆうかが青年の後輩店員に怒っているところだった。 『すいません。すぐ作ります。』 青年はこれまたお店の子ゆっくりのらんの面倒を見ているところだった。 このらんは下痢状態で、誰かが面倒を見ていなければならない。 どうやら昨日、お客さんの持ち込んだ食べ物を食べてこうなってしまったらしい。 本来、お客が自分で持ち込んだお菓子などをゆっくりに食べさせるのは禁止だが、 その禁止事項を破ってしまったお客さんがいたらしい。 本ゆんは大変そうだが、あにゃるからおかゆを出す様はシュールである。 『僕がすぐ作るよ。ゆうかさん、ちょっと待っててくださいね。』 青年が素早くアイスティーを作る準備を始める。 「お早くお願いしますね。」 ゆうかはぷりぷり怒りながら戻っていった。 「ぽんぽんいちゃいよー」子らんが苦しそうにいう。 『はぁ~』後輩はため息をつきながら、うんうんの処理をする。 『お前も大変だな。』青年は同情する。 この後輩は一番後輩ということもあり、 また本人の性格上ゆっくりにあまり強く出られない性格ということもあり、 どうしてもゆっくりからナメられ易い。 特にさっきの胴つきゆうかから目をつけられている。 (そうだ、彼にゆっくりハウスを紹介してみようかな。 それで無事に仕事ができれば何より、副作用が起こったらそれはそれで面白いかもしれないぞ。) 青年は密かに思うのであった。
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床下のお家 12KB 前作 SSの元ネタ絵:銀バッチ(笑)まりさのイラスト 不感症なまりさ 水の上で飼ってみた まりさが何かにレイプされた話 この家族は、冬越しの為に人里へ降りてた すでに12月間近のこの時期、普通ならバカなレイパーでもすっきりを自制する季節 しかし、この夫まりさと妻れいむは、寝相でついすっきりした結果、子供ができたせいた 冬が近いため間引いたが、子供でゆっくりしたいため、それでも自分に似た1匹づつ残してしまった しかし、生まれてすぐ食べ盛りに入る赤ゆっくりの分の貯蔵は寒さ的に不可能だ まりさは、どうするか迷っていた、子供を間引くかれいむを・・・ だがその考えは実行されなかった れいむは提案した 人間の家にいけばゆっくりできると 「ゆ~ん、この家を、まりさ達のゆっくりプレイスにするよ!」 「わかっちゃよ、おとうしゃん!」 まりさは人里についてすぐに、ゆっくりプレイスにする家を決めた 地面であるコンクリートは、森とは比べ物にならないぐらい冷たい 生まれたばかりの赤ん坊を、帽子に乗せて移動するのも疲れ果てたからだ 「さっそく中に入ろうね」 「ゆっくりわかっちゃよ!」 親の言葉に1回1回、大声で反応する 少しでも自分を見てもらうため、ゆっくりさせてもらうための本能だ 自分を頼ってくれる元気な子供 2人は1回1回、涙がでそうなほど感動してしまう しかし人里は寒い、感動の余韻もそこそこに親子は入り口を探した 「どぼじで入り口ざんないのおお!!」 「ゆぁ~ん、しゃみゅいよ~」 「ゆっきゅしちゃいぃ!」 1時間近くかけて家を1週したが、入れそうな入り口は見つからなかった 鍵が開いてたとしても、ゆっくりに開けるのは無理に近い ガラスを割る芸当なんて、ドスか角があり力持ちな鬼種ゆっくりぐらいだろう 一家は途方にくれた 「ゆぐ・・・ごめんね、れいむにちびちゃん達・・・」 「仕方が無いよ、まりさ、きっとこの家の人間が入り口を隠す名人だったんだよ」 「おにゃきゃすいたよぉおお!!」 「しゃみゅいいいい」 「とりあえず、あの草むらで今日はゆっくりしようね」 しょげこんだまりさを慰めるれいむ 空気の読めないちび達 まりさは、軽くスルーして、草むらをれみりゃ達から身を隠す場所にして、明日になったらまた入れる家を探すことに決めた しかし、これが功をせいしたのか、まりさ達はゆっくりプレイスを見つけることができた 「・・・ゆ? ゆゆ! まりさが入り口さん見つけたよ!」 「ゆ!? ほんちょ!?」 「おちょーしゃんしゅごいよ! れいみゅが一番にはいりゅよ!」 草むらの後ろにあった穴に、家族は我先にと飛び込む と、言っても、ちび達は帽子の上でキャッキャ言ってるだけなのだが 「ゆぅ~ん?」 穴の中に入ったまりさが周りを見渡す 広い 今までのお家のどころか、皆と一緒にゆっくりした野原ぐらい広い 「しゅごいよ、とってもゆっきゅりひりょいよ!」 「あしょこは、れいみゅのへやにしゅりゅよ!」 「じゅりゅいよ、まりしゃの部屋にしゅりゅよ!」 部屋といっても仕切りも何も無い、そこはちょっとした凹みだった それでも、新しい家に自分の部屋がほしい子供達は、その凹みを取り合った 両親はそれを[ゆっくりしてるね]とニコニコして見守る 暫くして、れいむが子供達を止め、まりさの帽子に入れてもってきたご飯を食べてて、その日はゆっくり寝ることにした これが、最後のまともな食事になるとは知らずに 2日目 目を覚ましたまりさは家族を起こした 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 家族全員での挨拶 一日の始まりの、最高にゆっくりできる瞬間だった 「それじゃあ、おとーさんは狩りに行って来るね」 「いっちぇらっしゃい、おとーしゃん!」 朝ごはんを食べて、昨日、入ってきた穴から出ようとする が、まりさはでれないでいた 「ゆ? どうしたの?」 「な・・・」 「ゆぅ?」 「なんででれないのおおおお!!!」 穴には柵ができており、まりさは外にでれないでいた 「お、落ち着いてね、まりさ!」 れいむが諭すと、落ち着きを取り戻したまりさは柵に体当たりを始めた 「邪魔な壁はゆっくり壊れてね! ゆぎゃっ」 しかしびくともしない 逆にまりさがダメージを受けるほどだった 「ゆぎぎぎぎ、ゆっくり壊れろぉ!!」 「まりさ、落ち着いてね、ケガしちゃうよ!」 「おとーしゃんがんばれー」 「ばきゃな壁なんきゃ、ぶっこわしぇー!」 最初の体当たりを傍観していたれいむは気づいた これは、まりさでも壊せるものじゃない 最初の体当たりを傍観していた子供は空気をよまない まりさをはやし立てた 数分後 そこには、体当たりのしすぎで顔を擦り傷だらけにした、まりさが倒れていた 「まりさ大丈夫? ぺ~ろぺ~ろ」 「おとーしゃんにゃんで、まけりぇるのぉ!」 「このばきゃぁ!」 れいむは、まりさの気遣った 子供は、まりさを罵倒した 「ゆぐぐ・・・ごべんで・・・まりさがもっと・・・」 「いいんだよ、まりさ、今日は調子が悪かっただけだよ」 まりさは、この日ケガをしたので狩りに行けなかった れいむは、キズ口を舐めてまりさを少しでも早く回復させてあげることに努めた 子供達は、お腹がすいたと愚痴りまりさを無能と罵った まりさと、れいむは、慣れているかの様にスルーした 3日目 朝起きて挨拶をした 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね! おにゃきゃすいたぁ! ゆぁ~!!」 「しょうだよ! おにゃきゃすいて、もう、うごきぇないよ!」 挨拶もそうそうに、子供がお腹がすいたと言うので、家の中に生えていた草を集めて朝ごはんにした 家の中という事もあり、子供達も狩りに一緒に連れて行ってあげたら大喜びして走り回っていた 「それじゃあ、れいむ、狩りに行って来るね」 「まりさ、ゆっくり行ってらっしゃい」 お出かけの挨拶を交わす二人 子供達は、まりさへ挨拶もせず広い家を走り回っていた 「今日はいっぱい取ってくるからね・・・・・・・ゆっ!?」 「どうしたの、まりさ?」 れいむは、デジャブを感じた そういえば昨日は、硬い壁に邪魔されてでれなかった またあの壁が居るんじゃ・・・ しかし、れいむの予想は外れた 正確には、柵はあるがそれ以上の問題が発生したのだ 「雨さんが降ってるよ」 「ゆゆ!? ほんとうだね、ゆっくり降ってるよ!」 外を見れば、大雨がザーザーと言う音と、共に降っていた まりさ達からは見えないが、雷の音も遠くに聞こえる 「これじゃあ狩りに行けないよ・・・」 「ゆぅ・・・それなら家族でゆっくりすればいいよ!」 雨なら狩りに行けない なら、その分みんなでゆっくりできるではないか れいむの脳内餡子でゆっくり計算が行われた 「なんじぇ、きゃりに、いきゃないの!」 「おにゃか、いっぱいに、ゆっきゅりしちゃいよ!」 やはり子供達は空気を読まない 子供故に自分がゆっくりしないと気がすまない しかし、れいむとまりさも慣れたもの 華麗にスルーをして、ゆっくりさせた ゆっくりした子供達は、お腹がすいてることを忘れた 夜暗くなるまで家族は、ゆっくりした時を過ごした 「おきゃーしゃんのほっぺ、あっちゃきゃいよ・・・」 「おとーしゃんのほっぺ、かっきょいいね・・・」 就寝の時間 一家は纏まって床についた どこのゆっくりの家庭でも見れる光景だ これが、家族ですごす最後の夜だった 4日目 外は大雨 今日も、まりさが一番に起きてみんなを起こす 体が少し重く感じたまりさは、起きた体勢のまま、ゆっくり挨拶をした 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!」 愛する家族とのゆっくりした挨拶 その余韻に浸る両親に、異変を訴えた もっとゆっくりしようね、そう言い聞かせていたまりさとれいむも異変に気づいた 家族全員がくっ付いて離れれないことに 「ゆあああああ!? なんでくっついてるのぉ!?」 「ゆぎぎ、まりさにまかせてね! すぐにゆっくりさせてあげるよ!」 「いじゃいいいいいいいいいい!!!!!」 状況判断をしようとした、れいむ 剥がそうと身をくねらせた、まりさ 頬がひっぱられて痛みを訴える、子れいむ ちなみに引っ付いている順番は 親まりさの左後頭部に、親れいむの右後頭部 親れいむの右頬に、子まりさの左後頭部 子まりさの右頬に、子れいむの左頬 子れいむの右後頭部に、親まりさの左頬 親まりさ→親れいむ→子まりさ→子れいむ→親まりさ...... このような順番で数珠繋ぎになっていた 「ゆっきゅりできにゃいいいい!!」 「いやじゃぁ!! おぶぢがえるー!」 子供達が、ゆっくりできないと泣き叫ぶ 両親は、どうにかしようと相談するが一考に良い案が浮かばない 離れようとしたら、皮が薄い子供達が激痛を訴えた ぺろぺろして剥がそうとしたが、それも効果がなかった 泣き叫ぶ子供、おろおろと困り不安な顔をする愛する妻 まりさは、1つの決断をした 「・・・・皆、ゆっくり聞いてね」 「ゆきゅりできりゅかぁ!」 「ゆっきゅりしゃせろぉ!」 「まりさ・・・」 子供達は、相変わらずゆっくりさせろとうるさく吼える こんな状況じゃしょうがない そう自分に言い聞かせて、まりさは続けた 「今までずっとゆっくりありがとうね。まりさは愛しい家族と、とてもゆっくりできていたよ」 「どうしたの? なんで・・・そんな・・・」 「ゆっきゅりできてるわきぇないでしょ! ゆっきゅりしちゃいよおおお!!」 「初めてれいむと会って、一緒にお家を掘って、夫婦になって、子供ができて・・・いままでとてもゆっくりできたよ」 「・・・・・・」 れいむはじっとまりさの言葉を聞いていた まりさの目を見たら、何を決意したかわかってしまったからだ 「だから・・・まりさの分もゆっくりしてね!」 「まりさぁぁぁあああああ!!!」 「うるしゃいよ、ばばぁ!」 「ゆああぁぁぁぁぁあああ!?!?!? いじゃいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!」 まりさは、家族への別れの言葉のあと体を思いっきり捻った 自分が犠牲になり、自分の皮だけ破れば家族を助けれる だが、まりさは誤算していた たしかに、まりさの皮は剥がれた くっきりと左後頭部に餡子が見える しかし、穴は1つ 思いっきり体を捻った結果、皮が薄い子れいむの皮も引きちぎってしまった 「いじゃいいいよお"お"お"お"お"!!!」 「ゆ"!? なんべ、でいぶぼ、やぶででるどぉ!?」 まりさの計算では自分が犠牲になるだけだった しかし、死ぬまでの数瞬、子れいむの様子が見えてしまった 親まりさと、子れいむは、わけもわからずそのまま息を引き取った 「ゆああああああ!! ぎょわいよおおおお!!! ぎぼいいいい!!! いじゃいいいいい!!!」 「ち、ちびちゃんゆっくり落ち着いてね!」 「ゆあああああ、いじゃいいいいいい、ぎぼいいいいい、いじゃあああああいいいいい!」 死体になった子れいむを、振りほどこうと、まりさは体を振った しかし、体を動かせば先ほどの、まりさと子れいむと同じ 未だ引っ付いてる親れいむに、皮を残し剥がれようとする 痛みが引くように親れいむに近づけば、死体が近づく 母に近づく、死体が近づく、振りほどく、痛みが走る、母に近づく・・・ 何度繰り返しただろうか その動きがようやく止まることになった 「ぐるばぁぁあああ!!」 「ゆっくり落ち着いてね!」 「 いじゃいいいいい!?!?」 子まりさが動きを止めた 母れいむの、おさげによる一撃で気がそれたためだ 「なにずるの! いじゃいで・・・」 「落ち着いてって言ってるんだよ! 死にたいの?! おとーさんとちびちゃんみたいになりたいの!!」 「ゆ・・・ぐ・・・いじゃいよぉ・・・・・」 殴られたことに反論しようとしたが、母れいむから生まれた初めて受けた体罰と罵倒にすっかり萎縮してしまった 「怒ってごめんね・・・でも、おかーさんは、ちびちゃんにゆっくりしてほしいからしたんだよ。ゆっくり理解してね」 「ゆっきゅり理解しちゃよ・・・」 不満が残るが、ここで食って掛かったらまたおさげで・・・ そう思うと黙るしかなかった (このままだと全滅だよ・・・でも、どうすればいいの・・・) 「おにゃきゃ、すいちゃよぉ・・・・」 (ゆゆ! そうだよ、れいむ閃いたよ!) れいむは圧倒的に閃いた 「ちびちゃん、コレがおかーさんの最後の言葉になるから、ゆっくり聞いてね」 「ゆぅ・・・わかっちゃよ・・・」 子まりさは、母の言葉なぞどうでもよかった まさか一生ゆっくりさせないようにするんじゃないか怖かった だが、れいむはそんな思いは欠片もなかった せめて、ちびちゃんだけでもゆっくりしてほしい そう願っていた 「おとーさんも、れいむに似たちびちゃんも死んじゃって、れいむとちびちゃんもこの通りゆっくりできない状態だよ」 「わかっちぇるよそんなこちょ・・・」 「だから、れいむも覚悟したよ」 「おにゃきゃすいちゃよ・・・」 「ちびちゃんは、れいむを食べて生き残ってね」 「ゆっきゅりしちゃいよ・・・ゆ? ご飯たべれりゅの!?」 「そうだよ、だから少しゆっくりお話聞いてね」 「ゆっくりわかっちゃよ!」 ご飯が食べれる 子まりさは黙った 「れいむは、これからちびちゃんのご飯になるよ」 (ゆゆ~ん、あまあまだよ!) 「でも、冬を越すには、れいむの体だけじゃ足りないから、れいむを食べたらおとーさんを食べてね」 (あまあまが、ふたーちゅ!) 「それでも足りなかったら・・・その時は妹のれいむを食べてね」 (でじゃーと、げっちょだじぇ!) 「できれば・・・できれば、妹は食べないで春さんが来たらお墓を作ってあげてね」 (なにゆっちぇるの? あまあまはまりしゃのなんだよ? ばかなの? さっさとしんじぇね!) 「以上だよ・・・じゃあね、ちびちゃん、ゆっくり生き延びてね」 (はやきゅ、あまあま、たべちゃいよ!) 「・・・・さぁ、お食べ!」 パカッ (あまあまげ~~~~っちょ!) れいむは真っ二つになった れいむの作戦、それはまりさと違い[お食べ宣言]をすることだ これなら自分が二つに割れて、ちびちゃんの皮は無事 れいむは、子のお腹がすいたと言う言葉をヒントに考え付いた作戦だった 1つの誤算を除いては・・・ 「ゆ~ん、うるしゃい、ばばあは、しんじゃね。すーぱーあまあまたいみゅだよ!」 親の死より、空腹優先 子まりさは、真っ二つになったれいむに飛びついこうとした 「ゆぅ~ん、あみゃあみゃ・・・ゆ? なんじぇ、あんよさん、うごきゃないのおおおお!?」 体を動かせど、体は微動だにしない それどころか、また先ほどの皮が千切れる痛みが襲う 「ゆぁー!? いじゃい! いじゃいよおお! あまあまたいみゅなのに、にゃんでぇ!?」 子供であるまりさが、どんなにがんばろうと動けるはずが無かった 真っ二つになったとはいえ、母の体積は自分の10倍近い 加えて、右頬には死んだれいむの体も引っ付いている 簡単なれいむの誤算だった 「ゆっきゅりしゃしぇてええええええ!!!!」 身動きが取れず、叫び続けるまりさの声は誰にも届かなかった 外は大雨、まりさの叫びをすべて打ち消すには十分だった それから1週間後 人間の家の床下には何も残ってなかった イラスト数点、SS数点を呼んでて複合合体 久々に書いたらこの結果だよ! トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る さすがゆっくり。何もかもが裏目に出るww まりちゃゲス杉ww(寝相ですっきりするような親の自己中心的な深層心理を引継いだのか?) ※軒下に忍び込んだのは分かったが、柵は何故出てきた?(破損したのを修理した?) -- 2018-01-24 22 12 17 赤まりちゃが面白かった 名作 -- 2016-02-28 09 16 37 赤まりちゃ…… -- 2016-01-09 08 20 56 このゲスまりちゃ~~~(怒) -- 2014-11-16 08 04 35 赤まりちゃ最低だなw -- 2014-05-13 21 41 41 赤まりちゃは、空腹ゆうせんかよ!!!親の死どうも思わないとかww -- 2014-03-20 18 52 06 季節的に、凍りついたんじゃね? -- 2013-08-10 22 22 56 いい作品だった -- 2013-07-05 22 30 11 多分雨の湿気とかでくっついたんじゃね? -- 2012-04-08 01 00 38 実は家に住んでいた人がこっそりやった悪戯だったりしてw -- 2012-02-08 22 35 46 鬼意山が赤ゆを潰すのもいいが、こういうのもたまには悪くないなw -- 2011-12-21 15 13 16 善良でも教育が下手だと子はゲスになるのね… -- 2011-03-05 21 57 03 何故くっついたしw 全滅したから良し -- 2010-09-23 17 43 46 失敗しまくりで不運の連続のまりさ、まりさの不甲斐なさを責めないやさしいれいむ。 馬鹿ではあるが善良な夫婦だったのに・・・気の毒だ。 それにしても赤ゆの一家全滅効果はスサマジイ。ゲスなうえに鬼作の気配までさせてやがる・・・ ま、原因はこの夫婦が赤ん坊を作っちゃったことなんだけどね。 -- 2010-08-18 14 59 28 シンプルながら斬新で面白かった! -- 2010-07-16 00 28 38 こういうクズやゲスがいるから、善良な通常種が迫害されるんだよ。 -- 2010-07-15 06 14 09 馬鹿親と糞餓鬼の物語。 -- 2010-06-11 18 10 47
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前 翌日、親れいむは家族の中で一番早くおきた。黒い布は取り払われている。 周りには家族がいつものように寝転がっている、ように見えた。 「ゆ!ゆ!ゆああああああああああああああ!!!」 ゆっくり家族が寝転がっている中心には茶色い染みと子まりさの亡がら。親れいむの予想は当たってしまった。 親れいむ以外のゆっくり家族全員はその悲鳴に目が覚め始めた。 「ゆ、なにおかーしゃ・・・・あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「まりしゃがあああああああ!!!」「れいむのいもうとがああああああああ!!!!」 「だれなの!だれが食べたの!まりさの赤ちゃん誰が食べたのおお!!!」 子供達の叫びがまりさの一言でぴたりと止まり、そこから犯人探しが始まった。 「れいむじゃないよ!れいむがおねーちゃんを食べれるわけが無いよ!」 「ま、まりさは自分の妹を食べるなんて酷いことをしないよぉ!」 「れいむも!」「まりさも!」「ま、まりさだって!」「れいむもたべない!」 「おとーさん達じゃない!?おとーさん達なら体も大きいからまりさ達を食べることなんて・・・」 「やべでえええええええええええ!!!!」 親れいむが叫んだ。辺りがシンと静まり返る。 「みんなであんなにゆっくりしようって言ってたのにぃ!!なんでみんなそんなこと言うのぉ!! だれが犯人かなんて知りたくない!れいむの子供はみんな大事なれいむの子供だよ!!!」 「ゆうぅ・・ゆううぅ・・・!おがーしゃあん!!!」 「まりしゃがわるかったよぉぉぉ!!!」「ごめんねー!!ごめんねー!!!」 「いいんだよおおおお!!みんなゆっくりしようねええええええ!!!」 その日、男は食べ物を持ってこなかったがビデオも持ってこなかった。 みんなお腹は減っていた、だがゆっくり家族は久しぶりにみんなでゆっくりしたのだ。 夜、いつも通り黒い布が箱を覆っていく。 「おかーしゃん、いつになったらご飯食べれるんだろうね・・・」 「ゆっ!明日またおにーさんにお願いしてみるよ!今日はもうゆっくり寝ようね!」 子供を励ましたものの親れいむは内心不安だった。昨日同様、あのビデオを見せられるのではないだろうか。 例えそうだとしてもいつまでもこのままではいられない。子供達の為にも食べ物を得なければいけないのだ。 親れいむの決心はこの前のモノよりも強く硬いモノとなっていた。 翌朝 親れいむは嗅ぎ慣れた甘い匂いで目を覚ました。 横にいたはずの子れいむは目の前でゴミになって散乱していた。 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」 「!!!おかーしゃんだいじょう・・ひいいいいいいいいいいいい!!!!」 「おねえええええええええぢゃあああああああああああああん!!!」 「おおおおおねえぢゃんがしんだおねえぢゃんがしんだおねえちゃんがああああああああ」 「おかーさんどういうこどぉ!!なんでおねーだんがじんでるのぉ!!!」 その理由は親れいむの方が知りたい。昨夜自分が小さな希望を与えてたはずの子供はどこに消えたのか。 どこにどこにどこにどこにどこにどこ・・・ 子供達の口元が茶色い。まりさの口元も茶色い。そして自分の口元は 甘い。 「そそそそそそそそそそそんなああああああああああああああああああああああああ」 「ゆっ?なんかお口の周りが甘いよ?」「ほんとだ!あまいあまい!」 「お~いし~い!」「なんだろうこれ、わからないけどおいしいよ!」 「だめえええええええ!!!それなめちゃだめええええええええええええ!!!!」 自分達が無意識の内に子供を食べてしまったのか?いいや信じたくない。だがそれ以外に考えられない。 だが子供達に伝えるにはあまりにも酷だ、教えられるわけが無い。できるはずが無い。 「れいむうううううううう!!!まりさと子供達がその子を食べちゃったんだよきっとおおおおおお!!!」 今まで黙っていたまりさが叫んだ。なぜ、何故今ここでそれを言ったのか。 「・・なに?なにそれ?」 「え・・・どういうこと?どういうこどおおおおおおおおお!!!?」 「れいむたちがおねえぢゃんだべちゃっだのおおおおおお!!!?」 「この甘いのって・・・おげ!!?おげえええええええええええええ」 「いやあああああああああああ!!!!おねええええだあああああああああああああああああ」 あの日、同族食いビデオを見た日を思い出させる狂気がそこに広がっていた。 それはあの日同様押さえられない混沌、加えて今回は親れいむもその混沌に飲み込まれているのだ。 止められる物は誰もいなかった。 その日ゆっくり家族は誰一人ゆっくりしなかった。皆一様に互いから遠ざかり、叫び続け、ただ叫び続けて夜を迎えた。 黒い布が覆われ始める。 「ゆぅうう!!やめでえええ!まっくらにしないでえ!!!」 「おにーさんお願い!ゆっぐりさせでええええ!!」 「いやあああああくらいのいやああああああああ!!!!」 一点の光も無い完璧な暗闇。ゆっくり家族の誰もが眠るまで体を震わせていた。 それから一週間、夜が明けると家族の一員が一匹減るという状況が続いた。 その度に家族全員の口には餡子がこびりついていた。 そのため一日一日心がヤスリで削られる様に精神を疲労させられたが、体の調子は徐々に良くなっていった。 家族を食べるという行為は信じたくなかったが皮肉なことにその体調の回復が何よりの証拠だった。 残るゆっくりは四匹、ゆっくり両親と子ゆっくり二匹。 もう既に自分達が家族を食べているということを認めているのか、誰が誰を恐れるということは無かった。 部屋の中心でぼうっと天井を見上げてゆっくりする一家。 「おかーしゃあん」 「ゆっ?なぁに?」 「なんでれいむはこんなところにいるの?なんでお外でかけっこできないの?なんで虫さんをたべれないの? お友達のありすはどこ?ぱちゅりーは?みょんは?ちぇんは?お空をとんでるこわいこわいれみりゃはどこ?」 「ゆぅぅ・・・・・・」 「なんでゆっくりご飯食べれないの?なんでゆっくりおねんねできないの?なんでゆっくりお姉ちゃん達と遊べないの?」 「ゆぅ・・ゆぅう・・・・」 「なんで?なんで?なんで?なんで?な・・なんでぇぇぇ・・・!」 「うぐっ・・・!うぐぅっ・・・・・!!」 なんでだろうか。それは親れいむも知りたい。なぜゆっくりできずにここで家族を食べているのか。 だが分からなかった。男が自分達を捕まえ何もせずにいることを。 まりさはあの日からほとんど喋っていない。もう精神がすり切れてしまったのか。 いや、きっとまだ大丈夫なはずだ。そうだ、今日こそは家族の一匹も死なせはしない。 久しぶりの決意、今度こそ砕いてたまるものか。 「まりさ」 「ゆぅ?なぁにれいむ?」 「今日の夜二人で見張りをしようよ。れいむ達と子供達がお互いを食べない様に。」 その言葉の一言一言はゆっくりとは思えない程の意思が込められている。 「もう、家族でお腹いっぱいにはなりたくないよ!」 「ゆぅ、わかったよ!まりさといっしょに家族を救おうねぇ!」 久しぶりの夫婦の会話。親れいむはその言いようの無い懐かしさの様なものに涙が出そうになった。 夜がきた。黒い布が箱に覆いかぶされる。 親れいむの作戦はこうだ。二匹の片方が警備をし、片方がその間に眠るという単純なものだ。 この作戦を成功させる為に四匹は隅に固まって寝ることになった。 暗闇の中では視認できないため動きを敏感に感じ取るしかないからだ、と親れいむの提案。 かくしてゆっくり家族の家族生命を賭けた夜番が始まった。 「ゆっ!じゃあまずれいむが先だよ!まりさはゆっくりねててね!」 「わぁかったよれいむ!ゆっくりねてるよぉ!」 「おかーしゃんがんばってね!」「まりしゃたちもがんばるからね!」 暗闇の中で励まし合う一家。相変わらず周りはその声しか聞こえない。 「ゆぅう!今日はだれもたべないよ!」 家族に体をくっつけてひたすら暗闇に耐える親れいむ。正直暗闇で意識を保ち続けるのはきつい。 「ゆうぅ・・・ゆうぅ・・・」「ゆぅぅん・・・」 子供達の寝息が聞こえてくる。これがあるからこそ正常でいられるのだ。この声が無かったら・・・親れいむに怖気が走った。 一体何時間経っただろうか。もう三日も起きている様な気分だ。 親れいむはもうそろそろまりさと代わってもいいのではないかと思いまりさを起こそうとした。 「まりさ、交代の時間だよぉ。まりさ~どこ~」 暗闇でまりさを手探りで探す親れいむ。そこであることに気づいた。 そういえば何故自分達はこの暗闇の中で子供達を食べることができたのだろうか。 相手の位置が分からない真っ暗闇で互いの位置を把握できるわけが無い。 つまり家族の一員を食べる方法は一つ、黒い布が払われてからだ。 となるとこの夜番は全くの見当違いだったことになる。 「ま、まりさ!おきて!はなしがあるの!」 すぐに代替案を考えなくては。このままでは疲弊したまま朝を迎えてしまうかもしれない。 そんな焦る親れいむに落ち着いた声がかけられた。 「れいむ・・・そこなんだね」 「ゆっ?まり・・あがぁ!?」 親れいむの後頭部への衝撃、この衝撃には覚えがある。この衝撃はあの日・・・あの時・・・ 親れいむが目を覚ました時、辺りはもう黒い布が取り払われ明るくなっていた。 「まりさ!まりさはどこ!?れいむの子供は!?」 辺りを見回す親れいむの目に入ったまりさの後頭部。せわしなく動いているそれに親れいむは緊張した。 「ま、まりさ?なにをしてるの?」 まりさに近づく親れいむ。その足取りはとてもゆっくりしている。 「まりさ、ねえなにをしてるの?ねえ、まり・・まりさあああああああああああああああ」 予感は当たった。 まりさの口には子れいむと子まりさが目を白くして震えていた。 「お゛お゛お゛お゛お゛があ゛あ゛あ゛しゃしゃしゃしゃしゃしゃ」 「ゆゆゆゆゆゆっぐりでぎぎぎぎぎぎ」 子供をくわえているまりさの眼は既に親のものではない。 いつからこんな眼をしていたのだろうか。それは初めて自分の子供を食したあの日からなのだろう。 「まりざあああああああああ!!!なんでごどお゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛」 「ゆふふふぅ。おなかすいてたのぉ。おなかがぁ。」 「れいむ達に子供達を食べさせていたのもまりさだったんだねえええ!!!」 「そうだよぉ!死んじゃったら食べれなくなっちゃうからねぇ!」 「まりざあああああ!!こどもをおおおお!!!こどもだぢをかえぜえ゛え゛え゛え゛え゛え゛え゛!!!!」 親れいむはその命や魂、全てをかけてまりさに突っ込んでいく。だがまりさはそれを物ともせずにかわす。 あの日から毎日最も食事を楽しんでいたのはまりさだ。そのおこぼれをもらっていた親れいむが体力的に勝てるわけが無かった。 「ゆべぇっ!!!」 思い切り壁にぶつかった親れいむはその衝撃で方向感覚を失った。 まりさが向かってくる。それは分かったがどこから来るのか分からない。勘に頼って右へとはねる親れいむ。 「ゆぎぃいい!!?」 まりさの体当たりは見事にクリーンヒットした。それもそうだ、親れいむはまりさの突進方向へと自ら向かっていったのだから。 そこからは初日と同じ、一方的なストピングが始まった。 だが今日の攻撃と初日の攻撃は全く質が違っている。一つは一対一のタイマンであること。 そしてもう一つは殺し合っている相手が愛し合っていた物同士だということだ。 10分もすると箱の中の声はまりさの息づかい一つとなっていた。 13匹いたゆっくりは今ここでたった一匹となったのだ。 頃合いを見計らって男が入ってくる。 家族崩壊の元凶である人間だがまりさにとってはもうどうでもよかった。 今はただここから出てゆっくりしたい、それだけがまりさの望みだった。 「おにーさんおねがい!ここから出してゆっくりさせて!」 男はたんたんと箱の中を片付けていく。茶色い染みを拭き、ゆっくりの残骸集める。 男は箱の中をゆっくり家族が来る前の状態に戻そうとしているようだった。 「おにーさんお願い!まりさおそとにでたいの!」 まりさは必死に男に願い出たが未だに男はその声を聞こうともしてない。 彼は一体この箱の中に何を入れたと思っているのだろうか。 「おにーさん!むししないでぇ!!きいてよぉ!!!」 集めたゴミと一緒に男は無言で箱を出て行く。当然まりさは箱の中だ。 「おにーさんだしてぇ!!ここからだしてよぉ!!お家かえるぅ!!!!」 まりさを無視したまま男は何かを手に取った。それははっきりと見覚えのある物、黒い大きな布だ。 「まっておにーさん!くらいのはいやあ!!!ひとりでくらいのはいやあ!!だしでええええええ!!!!」 まりさは暗闇の中で男を憎んでいた。 自分の家族を食べさせられたからではない、自分をこんな暗闇の中に閉じ込めてゆっくりさせてくれないことに怒りを感じていた。 むしろ同族の味を教えてくれたことには感謝すらしていた。自分の子供があんなにおいしい物だったとは。 ここから出ることになったら森に行き腹いっぱいゆっくりを食ってやろう。 れいむだけではない、ありす、ぱちゅりー、れみりゃはどんな味なのだろうか。考えるだけでもよだれがでそうだ。 箱に閉じ込められている間、まりさは同族の味への想像だけで腹を満たしていた。 閉じ込められて一週間が経つ時、突如箱の中から声がした。 「ゆぅううぅぅぅう!!!」 「うぎゅ!うべべべべべべべ」 「ゆぅううう!!おもいよおおおお!!!」 どこかで聞いたことがある様な声。その声とほぼ同時に箱にかかっていた黒い布が取り払われる。 まりさの目の前にはゆっくり家族がずらっと並んでいた。 「ゆ・・・ぐぎいい・・・」 まりさは喜んでいた。久しぶりの食事が同族とはなんと豪勢な。 「ぎぎ・・・ゆっくりくわせろおおおおおお!!!」 勢いよく子供にかぶりつこうとするまりさの目の前にその家族の両親が立ちふさがった。 「子供達は食べさせないよ!」 「そんなまりさとはゆっくりできないよ!!」 まりさに渾身の体当たりをかます親まりさ。 一週間食事をとっていないまりさはその最初の一撃で地面にへたってしまった。 そこにすかさずストピングの嵐をかけるゆっくり家族。 「れいむ達を食べようとするからこんな目に遭うんだよ!ゆっくり理解してね!」 食欲はあれど体力は無い。まりさは力なくただその攻撃を受けるだけだった ゆっくり家族の攻撃が終わると外で様子を見ていた男がぼろぼろのまりさを連れ出した。 彼はまりさを抱え込んで初めて口を開き囁いた。 「あれがお前が捨てた家族の姿だ。」 まりさの脳裏を子供達とのれいむとの思い出が駆け巡りその光景が目の前の家族に重なった。 まりさは涙を流した。流すしかなかった。 思い出よりも食事をとったまりさにとっては、目の前の家族が自分達と同じ末路を辿らないことを泣きながら祈るしかなかったのだ。 だが男が考えていることはゆっくり家族の末路などでは無かった。 今回の家族は一体何本のビデオテープを見ることになるのか、ただそれだけを考えて今日も男はテープをセットする。 このSSに感想を付ける
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「ふたば系ゆっくりいじめ 944 ゆ虐マナー/コメントログ」 500%って5倍の濃度になるまで煮詰めたってことですか? -- 2010-07-10 23 42 20 おもしろかった。 -- 2010-07-26 01 49 09 ヒャッハーできないのはストレス溜まりそうだなぁw これが上品なゆ虐ザマスね!面白かったよーw -- 2010-11-27 19 29 28 DIO「酒、飲まずには居られない!!」 ブロリー「マナーがいなおまお前!?」 -- 2014-11-25 20 55 15
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美味しい水羊羹の作り方 6KB 虐待-いじめ 小ネタ 共食い 妊娠 加工場 また小ネタです、スミマセン 美味しい水羊羹の作り方 過去書いた物 ・ふたば系ゆっくりいじめ 716 中華料理店 麻辣 ・ふたば系ゆっくりいじめ 726 16匹の子まりさ ・甘味処 ゆうか ・ふたば系ゆっくりいじめ 806 16匹の子まりさ11/16 ・ふたば系ゆっくりいじめ 820 私立! 亜瑠徒中学校野球部 ・ふたば系ゆっくりいじめ 832 私立! 亜瑠徒中学校野球部~マネージャー編~ ・最近ネタが沸いてこねぇ・・・って所に某雑誌で和菓子の特集があったからつられて書いてみた、短めです ・これを投稿したら暫くの間は他の作家さんのss読んで勉強します・・・復帰は未定 ・でも子まりさsの話を完結するまでは消えません、例えいらないと言われても・・・だ! ここは和菓子の専門店、鬼の家 この店は普通の甘味じゃ物足りないという甘党やゆ虐の鬼井山の心の拠り所。 何処よりも安く、何処よりも美味しいと評判だ。 特に餡子に拘った水羊羹は大評判で、どんな辛党や酒飲みでもつい手をのばしてしまうという 今日は特別にその水羊羹の作り方をこっそり教えてあげようと思う・・・。 ―――下拵え まず何と言っても、大事なのは和菓子の基本となる餡子。 つぶあんとこしあんの2種類があるけれど、今回はつぶあんで行こう。 その方が簡単だし、教えやすいからね・・・。 まず用意する物は ・食用の成体れいむ ・食用だけどとにかくゲスなでいぶ ・その2匹が一緒に入れるガラスケース ・野良まりさから奪ったおぼうし(銀か金が付いてれば尚良し たったこれだけ。 まず最初にれいむの足を真っ黒になるまで焼く、ただしまむまむは無傷になる様に。 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあづいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」 焼けたらハサミで髪、おかざり、もみあげを切り落とす。 「れいむのおりぼんがぁぁぁぁぁぁ!ぴこぴこさんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 仕上げに切り残しが無い様にバーナーで表面を軽く、おでこは念入りに炙る。 「あづいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!もおやめでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 全ての作業が終わったらラムネを食べさせ、まりさのぼうしを被せガラスケースに入れる。 次にでいぶ 起きていると五月蝿いから眠らせておいた。 そのでいぶの口をこじ開けてれいぱーありすからふんだくった変なキノコを口の中に入れる。 そしたられいむを入れたガラスケースに入れる。 これで準備は完了だ この続きは2匹が起きてから・・・って思いきやもうでいぶが目覚めた様だ 「んん・・・ここはいったい・・・」 でいぶは辺りを見渡した ガラスケースの回りは黒く塗ってあるので外は見えない、分かるのは電灯の灯り、そして同じ場所にいたまりさだけである。 「んん?」 でいぶはふと下を見た・・・見て、驚いた。 「なんなのこれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」 でいぶのぺにぺにが巨大化していた。 巨大化と言ってもアスパラガスがモロキュウリぐらいの太さになった程度で長さは変わらないのだが・・・ 「ゆ゛ぅぅ・・・なんだかわからないけどむしょうにスッキリーしたいよ!」 そして同じ場所にいたまりさに目を付けた。 「ゆゆ~、さあ、クズなまりさはでいぶをスッキリーさせてね!」(ズップリ!) まりさのぼうしを被せたれいむはまだ眠っている。 まあラムネを食べさせたばっかりだから無理もないけど・・・ そのままでいぶが抜かずに3回スッキリーした辺りで引き剥がしてやる。 「じゃまするなジジイ!それとあまあまよこせぇ!!」 あー五月蝿い 「グズグズするなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、さっさとしろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」 このでいぶの目が気に食わん、引っこ抜いてやろう。 「ゆがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁでいぶのおめめがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 この目が大事だから傷つけない様に大事に冷蔵庫に置いておく。 次にこの歯も気に入らない、引っこ抜いてしまいましょう。 「フガァァァァァァ、フガ、フガァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」 この歯は熱湯に入れて溶かしておく。 使い道はないけど舌も引っこ抜いておこう 「$%’¥@=T’$;’!」 もう何を言ってるのか分からないや(笑) その調子で髪、飾り、もみあげ、皮の順に取ってやる。 「ん・・・」 おっと、どうやられいむも目が覚めた様だ。 「・・・っく、はぁ・・・はぁ・・・」 どうやら衰弱しきっている様だ まあ3回もスッキリーされれば当然か。 しかも予めおでこを焼いてあるから必然的に動物型にんっしんっになっている。 ここで死なれては元も子もないので最早餡子だけになったでいぶを再びガラスケースに入れ、一つまみをれいむに食べさせる。 「むーしゃむーしゃ・・・あまあま~」 ハッと覚醒したれいむは辺りを見渡した・・・そして、巨大な餡子の固まりを発見した。 「あまあまさん・・・おとなしくれいむに・・・たべられていってね!」 「‘&#%”$&’%$”‘”%’!」 そしてでいぶは・・・れいむに喰い尽くされた ―――翌日・仕上げ いよいよ仕上げに入る、さてれいむの様子は・・・っと 「ゆゆ~ん、れいむのあかちゃん・・・もうすこしだね・・・ゆっくりうまれてね」 どうやら上機嫌の様だ 俺の存在にも気が付いていない。 そして1時間後、れいむは子供を生む体勢に入った。 「ゆ゛ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・」 この時を待っていた!(スパッ 中の赤ゆっくりを傷付けない様にれいむの足の真っ黒になった部分を切り落とした。 「え・・・っぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 すかさずれいむをまな板の上に仰向けになる様に乗せる 切った足の部分から赤れいむが大量に見える これから何が起こるかも知らず生まれる瞬間を夢見ているのかグッスリ眠っている。 いい気な物だ れいむの中枢餡には触れない様に注意しながら赤れいむを取り出す。 今回は合計で18匹、大量だ。 「や゛め゛でぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!あ゛がぢゃんに゛ざわ゛ら゛な゛い゛でぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 取り出した赤れいむを大皿に並べ、蒸し器で蒸す その際に使う水は先日でいぶから引っこ抜いた歯を溶かしたあの水に砂糖と少量の塩を加えた物だ。 「がえ゛じで!あ゛がぢゃんを゛がえ゛じでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」 『ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!あちゅいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!』 蒸し器の中から声が聞こえだしたら程よく蒸しあがった証拠、間髪入れずに取り出す。 「あかちゃん!れいむのあかちゃん!! ゆっくりしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」 取り出したら熱々の内に皮を剥ぎ、舌を取ってボウルに入れる 赤れいむの目や歯は蒸している間に無くなっているのでこれで餡子しか残らない。 「い゛や゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!れ゛い゛む゛の゛あ゛がぢゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・」 全ての赤れいむの皮を剥いだら冷蔵庫に入れておいたでいぶの目を取り出す。 それと蒸す際に使ったお湯を少量取り、目を破って中の寒天と混ぜる。 その後れいむの片目も取り、やっぱり混ぜる。 「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁれいむのきゅーとなおめめがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」 良く混ざったらボウルに入れた赤れいむ(の成れの果ての餡子)を入れて更に混ぜる 『%&”%%$‘”$#”%&@!』 この何を言ってるのか分からない声が聞こえなくなるまで根気良く。 やがてれいむの声も聞こえなくなってきたら頃合いです 型に入れて冷蔵庫へ入れましょう。 半日もすれば固まって美味しく頂けます。 因みに今回使った材料 赤れいむ18とれいむとでいぶの目玉 これでわずか9個の水羊羹しか出来ません。 ですのでどうしても食べたいというお方は予約をお願い致します 今なら14日前の予約でご購入出来ます。 宛先はこちら ○○○ー□□□□ー??? ~~Fin~~ 中傷、侮辱、批判、感想 その一言が救いです 書いてる最中に思った ・この和菓子屋は前作のマネージャーとは何の関係もありません トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 水羊羹てまだ売っていますか? -- 2017-05-14 08 05 52 面白かった -- 2012-02-08 22 36 32
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さ〜て、今日も夜食にゆっくりタコ焼きでも食べるか。 ゆっくりタコ焼きとは、加工場産の食用のれいむやまりさをホットプレートやオーブントースターで焼く事で調理して食べる冷凍食品だ。 アルミのパッケージにはれいむとまりさの笑顔が 「ゆっくりしていってね!」「おいしいよ!」などと吹き出し付きで描かれている。 1パッケージに6個いり398円とちょっとお高い。 今川焼きやあんまんに近い食べ物だが、生地と餡子の相性が最高で 普通に小麦粉を溶いて餡子を入れたものとはまるで比べ物にならない。 あれ、冷凍庫に入れておいたはずがどこへ行ったかな? ゴソゴソと奥を探すが見当たらない。 「・・・ゅ・・・・・・ゅ・・・・・・」 足元で何か声が聞こえることに気づいて、下を見ると スーパーの手さげビニールに入っているパッケージを見つけた。 これから食べようとしていたゆっくりタコ焼きだ。 買ってきたまま冷凍庫へ入れ忘れて放置してしまったのだろう。 もぞもぞと動いているところを見ると、すでに自然解凍されてしまっている。 おそるおそる、パッケージを拾い上げてギザギザの溝に指をかけて開封してみた。 「ゆっくちちていっちぇね!」 「ゆっきゅり〜♪」 「ゆっくちちゅちぇね!」 「ゆ〜ん、ゆ〜ん!」 「ゆぅゆぅ・・・zzz」 「ゆ〜ん?・・・ぷりぷり」 6個ともすっかり冬眠(?)から醒めてしまっていた。 赤れいむ3匹と赤まりさ3匹 1匹のまりさは居眠りをしていて、もう1匹は小さなうんうんをしている。 1匹のれいむは人間の赤ちゃんのように泣きじゃくっていた。 もう自我や個性があるのだろうか これでは、冷凍状態と違って勝手に動き回っておいそれとホットプレートで焼くことができないだろう。 苦しめれば味が良くなる成体ゆっくりと違い赤ゆっくりはそのままがベストの甘み。 出来ればゆっくりした状態で調理したい。 かといって再冷凍はどんな食品であれ味を大きく落としてしまうものだ。 う〜ん・・・と考え込んで閃いた。 そうだ、こいつらを成体まで育てることができれば毎日ゆっくりが食べ放題じゃないか? それを冷凍してからタコ焼きにすれば、美味しいゆっくりタコ焼きが毎日食べられるぞ! いや、ゆっくりタコ焼きだけじゃない。 贅沢に赤ゆのみを使用したゆっくりお汁粉に赤ゆっくりの踊り食いだって思うがままだ。 こうして、俺と赤ゆの生活が始まった。 6匹に自由に動き回られるとうっかり踏み潰してしまったり、そこらへんに排泄されても迷惑なので とりあえず飼育ケースとしてダンボールにタオルをひいて入れてやることにした。 そこへ、カップアイスの蓋を逆さにしてティッシュをひく。 「いいか、うんうんもしーしーもここにしろよ。」 「ゆっきゅちきょきょにうんうんちゅるね!」 「ゆっくちわかっちゃよ!」 「ゆっきゅちー!」 「ゆえ〜ん、ゆえ〜ん!」 「ゆゅ〜ん・・・zzz」 「ゆう〜?」 1匹のまりさが話を聞かないで寝てばっかりなのでデコピンをすることにした。 ピシッ! 「ゆびょっ!」 体の半分をぐにゃりとへこませて目を大きく見開き、口から餡子を覗かせた。 「まりささん聞いてますか? うんうんと、しーしーはここだからね。 みんなもうんうんやしーしーを別の場所にやったらデコピンだから覚えておいてね!」 そして、もう一度デコピン ペシッ 「ゆぴゃ! ・・・いちゃいのやぁー!ぴしっやだよぉー!ゆぇえええんん!」 「ゆゆゆ!いちゃがっちぇるよやめちぇあげちぇね!」 「おかーしゃんきょわいよぉ〜!ゆえ〜ん!」 「ゆえぇ〜んゆえぇ〜ん!」 「ゆわぁぁぁ〜ん!」 「ゆぅ?」 痛がってるまりさを心配してる赤れいむもいるが、ほとんどは怖がって奥の方へ逃げて泣いている。 いくら頭の悪いゆっくりでも、こうやって体で教えていけば大丈夫だろう。 そういえば餌がまだだったな。 赤ゆっくりは生まれた直後に親が茎を食べさせるというが、まあ米粒でもあげておけばいいか、一応は糖分あるし。 電子ジャーからしゃもじではなくスプーンですくいとり、それをペットボトルの蓋をさかさにして盛る。 これがお茶碗というわけだ。 「ほら、赤ゆども、ゆっくりしたごはんだぞ」 ”ごはん”という単語は教えなくてもわかっているのか、それとも”ゆっくり”という言葉に反応したのか さっきまで泣いていた赤ゆたちは、もうそんなことを忘れてしまったようにペットボトルの蓋に群がる。 「ゆっくちたべりゅよ!」 「むーちゃ、むーちゃ!」 「もーく、もーく」 「ゆぇ〜ん、れいみゅもごはんたべちゃいよぉ〜!」 「まりしゃもたべりゅからどいちぇよぉ〜!ゆゆ〜ん!」 「ゆゆぅ〜?」 ペットボトルの蓋の茶碗は赤ゆにも小さかったのか、3匹が食べ始めると残り3匹は蓋のフチまで近づくことが出来ない。 そして、盛ってあったご飯が半分くらいになってくると、重量が軽くなったことで蓋が横向きにひっくり返り ころころ〜っと転がってしまう。 「ごはんしゃん、ころころしにゃいでね!いもうちょたちがまだたべてないよ!」 「ちあわちぇ〜♪まりしゃはもうおにゃかいっぱいだよ!」 「げっぷっ♪れいみゅのおにゃかぽんぽんだよ!」 「ゆぇ〜ん、ごはんさんゆっくりまってね!にげないでにぇ!」 「まりしゃのごはんさんまっちぇ〜!」 「ゆふ〜ん」 ペットボトルの蓋は失敗だったか。見た感じ餌箱っぽくていいと思ったんだがなぁ。 しょうがないから足元にごはんの固まりをスプーンひとすくいそのまま置いてやった。 どうせ下にひいてあるタオルは定期的に洗う予定なのでとりあえずはいいだろう。 「ゆ〜ん、おとーしゃんありがちょー」 「ゆゆ〜ん、おかわりきたからもっちょたべりゅよ!」 「げっっぷ、れいみゅはもうごはんしゃんなんてみちゃくもないよ!」 「むーちゃ、むーちゃ、ちあわちぇー!」 「むっちゃむっちゃ!」 「もくもくもく、もくもくもく」 あれ、いま俺のことをお父さんと言ったのか? よくみてみれば、赤ゆにもれいむ種とかまりさ種とか以外に個体差がありそうだ。 よし、観察しやすいように額に油性マジックで番号を振っておこう。 長女っぽい、妹おもいなれいむが1番 おかわりを食べているまりさが2番 もうごはんを見たくもないとか言ってゲップしてるれいむが3番 泣いてばかりいたれいむが4番 寝てばかりいてデコピンしたまりさが5番 頭がかわいそうっぽい感じのまりさが6番 さて、夜食も食べ損なったし今日はもう寝るか。 自分の食事の代わりに赤ゆを満腹にしてやるとはとんだ愛護派だぜ。 居間にダンボールを残して、ベッドのある部屋へ移動しようとする。 すると、赤ゆどもがダンボールをかしかしとひっかきながら俺の後に続こうとしていた。 「おとーしゃん、いきゃないで!」 「まりしゃもおとーしゃんとゆっきゅりしたいよ!」 「げっぷ、れいみゅもれいみゅもー!」 「おとーしゃんいかにゃいでー、ゆわぁぁぁあん!」 「まりしゃ、もうわるいこちょちないきゃらいっちょにゆっくちちちぇ〜!」 「ゆぅ〜ん!ゆぅ〜ん!」 れいむ種はもみあげをピコピコとさせてじたんだを踏み まりさ種は届くわけのないダンボールの壁面をぴょんぴょんと跳ぶ 6番の頭が悪そうなまりさまで必死になって”><”こんな表情をしながら顔をフリフリと振ってこっちに叫んでいる。 生まれたときから傍にいて餌をくれた俺を親ゆっくりだと確信し その俺が視界の外に行き、どんどん遠くに離れていくと感じたのだろう。 6匹は自分たちを捨てて親がどこかへ行ってしまうと思う必死に呼び止めている。 「ぷぅ〜」 俺は一度だけ振り返ってから屁をこいて、ベッドのある部屋へと移動した。 「ゆぇ〜んゆぇ〜ん!」「ゆわぁぁ〜ん!」という泣き声がしばらく続き 夜中にトイレへ行ったときにそっと覗いてみたら 1番の長女れいむを中心に5匹は輪になって固まって寝息をたてていた。 「ゆぅゆぅゆぅ・・・みんにゃゆっくちちちぇね・・・」 「ゆゅ・・・おとーしゃん・・・zzz」 頬と頬をすりあわせて、しあわせー♪といった感じだ。 ちょっとイタズラ心で額に1番と書かれている長女れいむをツマ楊枝で突っつく。 「ゆぴゃ!」 サッと俺はダンボール内から死角になる位置に身を隠し様子を伺うと 1匹だけ目を覚ました長女れいむは、薄暗い暗闇の中で親がいない事を思い出し 「ゆ・・・ゆゆ・・・おとーしゃん・・・おとーしゃんはもうかえっちぇこにゃいの? ゆ・・・ゆゆゆ・・・ゆわぁぁぁぁ〜ん!」 と大声で泣き出した。 この長女れいむを中心に輪になっていたところを見ると きっと他の5匹を励まして親がわりになっていたのだろう その心が折れて泣き叫んでいる今、どうなってしまうのかとハラハラしながら様子を伺った。 長女れいむの泣き声で他の赤ゆも目を覚ます。 「ゆゆぅ・・・ゆっゆっ、ゆえ〜ん!ゆえ〜ん!」 「ゆぅ?・・・ゆ・・・ゆわぁぁ〜ん!おとーしゃーん!」 「ゆっ!?・・・ゆわわぁ〜ん!」 「ゆぅゆぅ?・・・zzz」 「ゆゆぅ?ゆゆ〜ん!ゆゆ〜ん!」 あれ、5番のよく寝るまりさだけ反応がないな。 見えないように、手だけスッとダンボール奥に忍ばせてツマ楊枝でチクリッ! 「ゆぴゅ!」 赤ゆからすればサソリのような生物が突如巣に襲い掛かってきたように見えるだろう。 それから、5番まりさも他の5匹が泣いているのを見てパニックに陥りふるふると震えて泣き出した。 「ゆえ〜ん、おとーしゃんたちゅけちぇー!まりちゃきょきょだよー!」 そのおとうしゃんが刺したわけですが(笑) さて、あんまり夜更かしすると体に悪いし今度こそ寝るか。ゆっくりゆっくり。 朝、すっかり赤ゆどもの事を忘れて居間に入ると 泣きつかれて葛饅頭のようになった赤ゆどもが俺に気がついて色めきたつ。 「ゆ・・・ゆゆ!おとーしゃんだ!おとーしゃんがかえっちぇきちゃよ!」 「ゆゆっ?おとーしゃん!おとーしゃん!」 「ゆっくちちちぇいっちぇね!ゆっくちちちぇいっちぇぶぴゅ!」 「ゆわぁぁ〜ん!おとーしゃん!」 「まりしゃいいきょにしちぇるからもうどこにもいきゃないでにぇ!」 「ゆぅ〜ん!ゆゆぅ〜ん!」 ああそうか、昨晩赤ゆを飼い始めたんだっけ。 とりあえず、また白いメシでもくれてやるか。 ん? 箱の中を見ると、逆さにしたカップアイスの蓋の上に5個の餡子の固まりがあるが ペットボトルの蓋の中に1個、同じような餡子の固まりがこびりついていた。 「こっちにうんうんしたの誰だ?」 6匹の前にペットボトルの蓋をもって見せる。 すると、3番のれいむが前に進み出て 「れいみゅだよおとーしゃん、そっちでうんうんしたほうがおちりをこうやってズーリズーリふけてきもちいいんだよ!」 そういって、ゆっへんとお尻を突き出しピコピコと左右に動かして見せる。 「はい、おしおき」 ペットボトルの蓋をそのまま3番のれいむに被せる。 プチトマトサイズの赤ゆにとってペットボトルの蓋は目元まですっぽりと入って内側の溝のせいで手のないゆっくりには簡単には外れない。 「れいみゅのおべべがぁ〜!まっくらでみえにゃいよぉお!」 まるで、目を抉られたかのような事を叫んでいる。 その間に、他の5匹には白いごはん。 「れいみゅもたべりゅよ!ゆっくちたちゅけちぇね!ゆえ〜ん!」 「お前は、昨日ごはんなんてもう見たくもないとか言ってたよね。ゆっくりできないゆっくりはこうなるんだよ!」 長女れいむと4番れいむ、6番まりさは心配していたが、他の赤ゆはお構いなしにごはんを平らげていく。 「むっちゃ、むっちゃ〜ちあわちぇ〜♪」 成体まで育てて、無料で赤ゆ食い放題にするつもりだが 子育てをするのが大変だなと半日もしないうちに実感した。 ここは、どこかからか教育係の親ゆっくりを手に入れて育てさせるか。 部屋から出るときにまた、赤ゆどもが大騒ぎを始めるだろうと思ったので 食べてる間にこっそりと部屋を出て外へ出かけた。 子育てといえば目指すは、れいむ種かちぇん種だ。 おにいさんわかるよー。 ・・・つづく。 過去の作品 ゆっくりいじめ系1222 ゆっくり繁殖させるよ! ゆっくりいじめ系1254 赤ちゃんを育てさせる ゆっくりいじめ系1261 水上まりさのゆでだこ風味 ゆっくりいじめ系1297 ゆっくり贅沢三昧・前編 ゆっくりいじめ系1466 ゆっくり贅沢三昧・後編 ゆっくりいじめ系1467 まりさの皮を被ったアリス ゆっくりいじめ系1468 肥料用まりさの一生 ゆっくりいじめ小ネタ222 ゆっくっきんぐ ドナーツ編 ゆっくりいじめ系1532 可愛そうな赤ちゃんにゆっくり恵んでね ゆっくりいじめ系1580 ゆっくりしなかった魔理沙と愛のないアリス ゆっくりいじめ系1673 ゆっくりクアリウム ゆっくりいじめ系1715 ゆっくりトイレ ゆっくりいじめ系1735 ゆっくりれいむと白いお部屋 ゆっくりいじめ系1743 プラチナまりさとフリーすっきり権 ゆっくりいじめ系1761 ちょっとしたイタズラ ゆっくりいじめ系1905 あったかいゆっくり ゆっくりいじめ系1935 しゃべらないゆっくり ゆっくりいじめ系1940 愛されまりさの一日 作者:まりさ大好きあき